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○レンタル家族

「子どもは神さまからの借り物、授かりもの」とよく耳にする。

 子どもがうまれて驚いたのは、その子が親のものとは思えない天の雰囲気をたたえていることだ。
 新生児だから、赤ちゃんだからそうなんでしょと思ってきたけど、2歳を過ぎてもまだ消えない、聖なるものをまとっている。
 性格も一途だったり、ご飯大好きだったり、クールさと愛嬌のギャップを持っていたり、父母、両実家をたどっても思い当たるふしがない、一体どこから来たものなのか。

「やっぱり本当に借り物なんじゃない、レンタル○○ちゃん(子どもの名)。 いつか返さなくちゃいけない」と夫。

「 妻もうまれた家族もレンタルだと思えば良い距離がとれる、自分が所有してると思うと傲慢になってしまうし、当たり前だと思うと感謝できない 」と続ける。

 その夜、そうか、自分の身体も借り物なのかもしれない、歩いている道も、暮らしている町もいっときの借り物なのかも、すべてがレンタル、いつか返さなくちゃいけないのかも、と思った。

 そう思うと新鮮で軽くなり感謝の気持ちが沸いてきた。わたしたちはレンタル家族なんだと時々思い出そうと思う。

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