31歳からでも遅くない。みっちり英語を教えてくれたアメリカの語学学校というところ

私がアメリカで入学した学校は英語が母国語でない人が英語を学ぶ専門の学校で、会話から読解とライティングまで一環してカバーしてくれる。入学当初に会話のテストでレベル別のクラスに振り分けられる。一ヶ月のカリキュラムが終わるとテストを受け合格すると次のレベルへ上がっていく。

クラスは月曜から金曜で朝から晩までもりだくさんのスケジュールだ。もちろん宿題もたくさんでた。学校に長くいればいるほど授業料がかかるので、できるだけ早くいちばん上のレベルを終了して語学学校を卒業することが当時の目標だった。限りあるアメリカ滞在費用をできるだけ節約したかった。

ひとクラスの人数はたしか10人から15人の間くらいだった。授業は先生が一方的にレクチャーするのではなく、生徒も発言していくというアメリカ式の双方向。アメリカの学校では発言しないと先生からの評価が下がる。間違えてもいいからとにかく発言することがとても大切だった。先生が質問をしたときやディスカッションの場では積極的に答えるようにした。

先生たちは外国人に英語を教えるプロたちだった。英語を教えることを科学的に分析していて効率のよい上達方法を教えてくれた。日本人が苦手な発音をよく知っていたし、日本人は文法に強いが英語を話せないことをよく認識していた。

LとRの発音の違いは、大人になってからでは聞き分けることはできないという。幼児のころから英語の環境にいない限りは無理なのだ。大人になってから英語を学ぶ人たちがLとRを聞き分けるには、会話の文脈から想像するしかない。蛙(Frog)と旗(Flag)は発音だけでは似ているけど、会話の流れでどちらの単語を話しているのか聞き分けることができる。大人になってからの英会話の上達にはこういったテクニックが必須だいうことを学んだ。

中学と高校でほぼ勉強しなかったため、私が一番苦手なのは文法だった。日本人としてはレアなケースだと思う。日本人の文法力はすごい。なぜなら日本の学校では重箱のすみをつつくような文法問題が試験にでるから、複雑な文法をみっちり学ぶ。実際には基本文型さえ覚えていくつかのポイントをつかめば英語は話せるようになるので、いくら文法を熟知していても会話ができるとはかぎらないのだ。

移民の多いアメリカでは英語が母国語ではない人たちが文法的にまちがっていておもいっきりなまりのある英語をどうどうと話して毎日生活している。ビジネスだって営んでいるのだ。まちがいや発音のよしあしを恐れていると英語は上達しない。まちがいは直していけばいい。発音だって矯正すればいい。完璧な英語を話そうなんて思わないほうがいいのだ。

私が入ったクラスは真ん中くらいのレベルだった。クラスの半分くらいは日本人。まだバブルが崩壊する前で、日本人がどんどんアメリカへ留学していた時代だった。

今は英語を学ぶのもアメリカやオーストラリアなどの先進国だけではなく、フィリピンやインドなどリーズナブルな価格で学べるようだが、当時は英語の語学留学といえばアメリカ、イギリス、そしてオーストラリアが主流だった。

クラスメートの日本人は、高校を出たばかりの18歳から大学生、社会人を経験してきた20代とさまざまなバックグラウンドだった。とはいえ31歳の私は最高齢だった。

日本人以外のアジア諸国では、タイ、韓国や台湾、そしてチリやアルゼンチンなどの南米の子たちも多かった。手っ取り早いイギリス留学で英語を学ぶ人が多いヨーロッパ人は少なかった。

この学校で、4ヶ月のあいだ徹底的に英語を学んだ。日本語をできるだけはなさないこと。そして日本語を読むのも一切やめた。ニュースは英語だけで日本語を書くのは友達への手紙のみにした。(インターネット普及まえなので、いわゆる紙の手紙が存在していたのだ)

きつかったけど英語のレベルは上昇していった。31歳からだって遅くない。やろうと思えば、何歳からだって英語を話せるようになるのだ。






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