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250文字の短編小説

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#250文字

Tap

Tap

携帯ひとつ
指先ひとつあれば
想いが伝えられる時代
誰とでも繋がれる時代

便利だけど
果たして伝えたい想いのうち
何割伝わっているのだろうか
何割伝えられているのだろうか

便利な時代になったけど
気持ちだけは便利な道具を使って
伝えてはいけない気がしている

会える機会が無いのであれば手紙で
直接会えるのであれば対話で

想いを込めて伝えるためには
この2つの手段が極めて有効で
どれだけ便利な

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本音

本音

2週間かけて
ゆっくりゆっくり心に蓋をして
ネガティブな感情を抑え込んで
やっと前向きに考えられるようになったのに。

他人が無意識に私の蓋を
こじ開けてくるのは一体全体どうしてなの。

会いたくないの?

会いたいに決まってるじゃん?

本音を言ったら溢れてしまうから
溢れたら収拾つかないことを知っているから
1人じゃ抱えてられないから

だから本音だけは隠して
1人で立てるように頑張ってたんだ

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はじまりとおわり

はじまりとおわり

あたりまえの日常が
あたりまえじゃなくなる時は
いつも突然。

あたりまえじゃなくなった時
初めてもっとあたりまえの日常を
大事にすればよかったと
嘆き悔やみ後悔する。

これからはあたりまえの日常を
ちゃんと噛み締めて生きようと決めたとしても
繰り返される日々に甘えて
また同じことを繰り返してしまう。

いつになったら学習するのだろうか。
もう二度と今の惨めな思いはしたくない。

これで最後にし

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