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【後編】うろ覚え函館観光レポ ~五稜郭とか見えてうれしかった~

前回のあらすじ

鈴峰らんかは里見浩太朗主演の年末時代劇スペシャル『五稜郭』(‘88年)と、2024年に実写映画が公開になる大人気漫画『ゴールデンカムイ』の聖地巡礼がしたい!
でも内容はどちらもうろ覚え!
ついに五稜郭に降り立つ日が来たのだった。

そもそも年末時代劇スペシャル『五稜郭』と『ゴールデンカムイ』って何?という方へ

▼▽解説してます!前編はこちらから▽▼

函館の100万ドルの夜景と榎本武揚について知りたい方へ
▼▽解説してます!中編はこちらから▽▼


それでも来ちゃった五稜郭

榎本武揚のWikipediaも読んで勉強しようと思ったが、カプセルホテルは意外にも居心地がよくそのまま寝てしまった。ドラえもんが押入れで寝ている気持ちわかる~。

翌朝、まずは本当に星形をしているのかを確かめるため五稜郭タワーへ。
市電の最寄り駅「五稜郭公園前」からタワーまでは約750mと微妙に遠い。全然五稜郭公園前じゃない。前と言ったら目の前に着いてくれ。

星形のタワー。かっこいいね。

この時は政府がコロナ禍で打撃を受けた旅行業などを支援する「全国旅行支援」が実施されていた。「HOKKAIDO LOVE! 割」という2,000円分の地域クーポンがもらえたので、展望料金の1,000円はそちらで支払った。
とても得した気分になり750m歩かされたことはすっかり忘れてしまった。

展望台へはエレベーターで上がる。このエレベーターがまた見事で、壁には箱館戦争にまつわる人物や格言が描かれていて、イルミネーションライトで光るのだ!
見とれているうちに一瞬で着いてしまった。

あ! 榎本武揚! 里見さんだ~! 里見さんがいたよ~!
『五稜郭』でやってたビジュアルは覚えてないけど!

エレベーターの中の壁。動画にするんだった!
一番右の方はどなた?
天気もよくてきれいに見えた!桜の時期はもっときれいだろうな。

五稜郭はちゃんと星形だった!
ここは『ゴールデンカムイ』で杉元たちと鶴見中尉率いる第七師団が最終決戦を行った地。上から見ると星の突き出した部分が「稜堡(りょうほ)」になっていることがよくわかる。そこから見渡せば死角がほぼなく、鉄砲での十字攻撃にも適しているんだとか。

恥ずかしながら、展望台の中の様々な展示を見て、ここが箱館戦争の舞台となったことを初めて知った。榎本武揚が蝦夷共和国を作ったことも、艦隊を率いて北へ向かったことも知らなかった。
国を作った男を演じるなんて、さすが里見さん!
ここに来て、ますます『五稜郭』の内容をうろ覚えであることが悔やまれた。

入ってみちゃった五稜郭

さて、いよいよ五稜郭に足を踏み入れる時が来た!

ここには復元された箱館奉行所がある。本物は箱館戦争終結の2年後の1871年(明治4年)に解体されたそうなので、明治後期を舞台にした『ゴールデンカムイ』には登場しない。
思い出せないけど『五稜郭』にはきっと出てきたんだろう。もっとも、復元され公開されたのは2010年なので今回見る建物ではないけれど。

上から見ていると気づかなかったけど、大きい! 立派!

本当はもっと広範囲にいろんな建物があったそうだが、復元されたのはごく一部。それでも十分広い。

四之間、参之間、弐之間、壹之間と4部屋ぶち抜きで続く大広間。
身分によって座れる位置が決まっていたらしい。

“奉行所”で思い出すのは『大岡越前』でも『遠山の金さん』でもなく『八丁堀の七人』(2000年~2006年)だ。舞台が北町奉行所だということはちょっと一旦隅に置いておく。
片岡鶴太郎主演の捕物時代劇だが、時代劇というよりスタイリッシュな刑事ドラマのようだった。

私は末吉浩司さん(現・Kojiさん)が演じる同心・古川一郎太にお熱だったので、同心が座っていそうな四之間、参之間あたりを熱心に見学した。
そういえば時代劇だと奉行はさておき与力よりも同心のほうが主人公になりやすいよね。なんでだろう?

そうだ、金塊を探しに来たんだった

奉行所を見た後は、金塊の探索へ!
(※以下『ゴールデンカムイ』のネタバレを含みます)

漫画では金塊は馬用の井戸に隠されていた。復元された奉行所の建物に馬小屋はなかったので、パンフレットに載っていたかつての敷地内地図を頼りに目星をつけた。

たぶん、ここだ!!!

跡地はあったが、井戸はなさそう。

ここに井戸の跡があって、金塊が埋まっているはずなんだ…!
―――でも、本当に今の私に金塊が必要だろうか。

『ゴールデンカムイ』に登場する脱獄犯の海賊房太郎は、疱瘡で家族と故郷を失ったことで「自分の子供を作り家族の国を作る」と心に誓う。金塊争奪戦のさなか命を落としてしまうが、同じ脱獄犯の白石由竹は海賊房太郎の遺志を継ぎ、手に入れた金塊で国と自分の顔を刻んだ金貨を造った。死んだ後も国の民に自分を思い出してもらえるように…。

それに比べて私には家族も、友達もいるし、かわいいハムスターもいるし…




…いや、それでも金塊があれば欲しいね!!

掘って…みたい…けど、今はこのままにしておいてやろう。その気になればまた来ることはできる。ニヤニヤと穴が開くほど地面を見つめて立ち去った。

帰ったら『五稜郭』観よう…

金塊は手に入らなかったが、海の幸は手に入れた!
函館に来て海鮮丼を食べるなら「函館朝市」に行けば間違いない。

海の宝石箱や~!

海あり県から来ている私でも驚きのおいしさ! やっぱり北海道の海の幸は味が濃厚でゴージャス!
最高の丼を味わいながら、「帰ったら『五稜郭』観よう…」と心に誓ったのだった。

こんなにうろ覚えな聖地巡礼でもとても楽しかった。いいよねこんな旅でも。
皆様もぜひ、函館で金塊を探してみてね!

【追記】

後から知ったが、井戸の跡もちゃんとあるんだって!
見つけられなかった~! 予習してから行くことをおすすめします。


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