中学でいじめられて不登校になった私が、大学に入り学年1のモテ女になった話⑤
翌日学校に行くと、クラスメイトの私を見る目が、何だか異様な気がしました。
「来た…」
「キモい」
「ブス」
そう言ってクスクス笑う男女の声。
気持ち悪いニヤニヤした顔。
人間がいるとは思えない、歪んだ教室。
もしかしたらその狂気じみた空間こそが、中学生という不完全な存在を形容していたのかもしれません。
早くこの教室を出たかった。
家に帰りたかった。
私をいじめていた主犯格は3人いて、ここでは吉田、池山、山崎ということにします。
特に吉田がその中でボスとして君臨しており、中学生ながらに大人と張るレベルの体格をしていました。
きっと吉田は私のことを嫌いだったのでしょう。
他の男女は面白がり、吉田に乗っかっていじめているように見えましたが、吉田だけは私に対して強烈な憎悪を抱いているように見えました。
彼らは私のことを『デュロック』と呼んでいました。
「デュロックの机触っちゃった〜」
「その手で触るな気持ち悪い」
「誰かデュロックに話しかけてよ」
「何カップか聞いてきてw」
クラスメイトが私を見てニヤニヤしながらそう言っていたので、『デュロック』という単語が自分を意味していることは分かっていました。
デュロックとはアメリカの豚のこと。
インターネットで調べて写真を見たら、ものすごく悲しい気持ちになりました。悲しくて胸が締め付けられ、苦しくなりました。
あだ名を付けられるって、された人にしか分からない、言葉では言い表すことのできない強烈な痛みがあります。
彼らは、私が『デュロック=自分』ということを知ってると分かった上で、私に聞こえるように悪口を言っていたのか。それとも知らないだろうと踏んだ上で悪口を言っていたのか。
私は今でもその単語を聞くと、胸が締め付けられるような苦しさを覚えます。
もう悲しいという感情は無いのに、無意識に身体は悲しみを覚えているのかもしれません。
続く☺︎
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?