見出し画像

簡単に話す訓練

英語圏、特に多民族がごちゃ混ぜになって何かを成さなければいけない環境に身を置く可能性がある人は簡単に話す訓練を受けています。

その逆で、英語圏でも特定の階級や地域、そして人種が偏っているグループはそれを気にしていない。
彼らは、自分達が話してきた学んできたままの英単語、表現、発音そしてアクセントをそのまま使い続けるという特徴がある。

じゃあ、日本人である私達が英語圏の人と交流する場合にどういう英語を使いこなせば良いか?ここまで考えないといけない。

おそらく、殆どの人が多民族がごちゃ混ぜになっている場所で使う場面の方が多いだろうと私は思う。

ひとつの種類の人が、集う場所の方がそんなに世の中多くないし、特殊な環境だろう。それに、それだけ偏っている環境に完全アウェイの日本人が混ぜてもらえる確率なんて殆どないだろう。

私が通ったオーストラリアの大学では、現地人も外国人も全く関係なくコミュニケーションの授業があった。
ビジネスに使えるコミュニケーションを身につけるのが主旨の一つだった。

文章を分かりやすく書く技術や、誰でも分かりやすく簡単な言葉に言い換えて話すことがとても重視されている。

もちろん、普段の課題や読む文献は高度な英単語や表現、そして専門用語があるから優秀な層はそれを読めないわけでも書けないわけでも言えないわけでもない。
けれども、実際に社会的なステイクホルダー(利害関係者)に伝える時は、簡単な表現や言葉を選ぶ訓練を受ける。
現にカリキュラムに使うテキストにはそのような方法が載っているし、プレゼンする時は簡潔に簡単な言葉で話さないと評価が落ちるようにしてあるものもあった。

英語圏は、このようなコミュニケーションの訓練を受けてそれを通り抜けているものが割と出世しているし、評価される。

実際、豪州で企業のお偉いさんや政府の役職に就く人の喋りを私は聞いたことがあるが、すごく簡単な言葉をチョイスするし場所によっては親しみやすいようにスラングを使うなどもするし、敢えて高難易度の英単語や表現は避けている人がとても多かった。

実際に話してもそんな雰囲気で小難しい表現はそんなに使わない。

大学の講義も同じで、講師や教授らも全く同じ傾向。

これを私は直接見てから、英語圏のアカデミックやビジネス、そして政治家の話を意識して見聞きするようになった。

すると、どの国も多民族や多様化する人と多く関わる人に限って、とても簡単な表現や単語を使う人が多いのが直ぐに分かった。

人気がある人であればあるほど、この傾向はとても強い。

この出来る限り簡単な英単語や表現を使い話す事がいかに大切で、世界の英語話者が気を遣っているのかを気づいていない日本人は多いと思う。

沢山、難易度の高い文法や単語そして表現を習っている日本人は多い。だから、単純にそれを使いこなせば良いと思ってしまっている人が多いがそういう訳ではない。

そのまま使ったら、多民族が多い場所では確実に浮いてしまう。違和感がすごい。

むしろ、簡単に言い換える技術が必要である。

有名で人気がある人のプレゼンやスピーチを聞いてみて欲しい。非常に砕けて誰でも分かるように話している。
政治家などを見るととても分かりやすい。

これが分からない人は、何か勘違いをしているか聞き取り能力が低すぎる。

パブリックスピーカーにどういう話し方をしている人が多いかに意識を使い、よく観察する。そして、それに近づける方が良い。

覚えたものを使いこなす。その考えを一度振り払い言い換え力を訓練した方が良い人は結構いるのではないか。

これは、会話力の向上にも繋がる。言葉が見つからなくても繋げる事が出来るようになる。

大多数に通じない言い方をしたり、違和感を感じさせる話し方をしてしまっている可能性を加味した方が良い人は多そうだ。

世界の英語話者は、簡単に話す訓練をしている人が多くその方が通じるという事実を知っておいた方が良い。

政治家のお話は英語教材にとても優れているという話。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?