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映画『Swallow 』

映画『Swallow』を鑑賞した。

この題名の swallow飲み込むという意味。

その単語の意味と、予告編をサラッとながら見して、何でも飲み込んでしまう女性が出てくるという、前知識のみで鑑賞を始めた。

多分だけど、ちょっと怖い話なのかな?スリラーなのかな?くらいの気持ちで。

もちろん、痛くなりそうなものも飲み込んでるのでそこが怖いと感じる人もいるかもだけど、私はそれよりこれはヒューマンドラマだなと思った。

何でも飲み込んでしまいたくなり、飲み込んだ時気持ち良い感覚がする。それを簡単に異常と捉えるのも違うのかもしれない。

彼女がなぜ飲み込むようになってしまったのか?その部分がとても重要。

それが物語が進むうちに少しずつ明らかになっていき、何とかこの症状が治ればいいのになと見守るような気持ちにもなった。

そして彼女自身が向き合っているようにしているけど、結局はちゃんと解決できていなかった問題を乗り越え最終的には自分の人生を生きていく。

それが出来ていなかった、飲み込むことが「生きている」実感となっていたのがこの主人公だ。

他人の人生を生きていた。

これは異色症というものを描くことでインパクトを与えている話。その方が多くに観られる為だろう。
けれども、自己についての問題を抱えている人は多くいるはずなのでそういった意味では本質的に同じかもしれない。
そう考えてしまえば、彼女を異質と捉えてはいけないそんな気もした。

この物語の主人公は、敢えて自分から色々なものを切り離して個となった。それは辛いし悲しいことだろう。けれど、全てに向き合い逃げなかったのできっと強く生きていくと感じた。

メッセージ性もあって、良い話。
再生の物語。

映像もスタイリッシュに仕上げてあるし、主演のヘイリー・ベネット(Haley Bennett)がとても上手に演じていた。プロフィールを読んだら、幼少期はとても移動が多かったらしい。
きっと色々感じ、今の演技に活かされているのかなと思う。ちょっと注目な女優さんだなあと思いました。

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