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#010障害者自立訓練施設ってどんなところ?

Kは4月から自立訓練(生活訓練)事業所に通っています。
どんなところで、どんな支援を受けているのか書いていきます。

自立訓練施設とは?

知的障害または精神障害のある方に対して、障害者支援施設、障害福祉サービス事業所または障害のある方の居宅において、入浴、排せつ、食事等に関する自立した日常生活を営むために必要な訓練、生活等に関する相談および助言などの支援を行います。
このサービスでは、施設や病院に長期入所または長期入院していた方などを対象に、地域生活を送る上でまず身につけなくてはならない基本的なことを中心に訓練を行い、障害のある方の地域生活への移行を支援します。

ワムネット

なぜ、こうも分かりにくいのでしょう…

簡単にまとめると。

・福祉サービスの一つ
・生活能力を向上するための施設
・将来、就職し安定した収入を得て、自立した生活を送れるようサポート
・基本的には18歳以上の方が利用対象者。
・最長で2年利用することができます。

わかりやすく言うと制度的には
「放課後デイの社会人版」
という感じです。

就労移行支援事業所(機能訓練型)などもありますが、Kの場合、仕事面では決まった仕事はしっかりこなせる継続力と集中力はしっかり身についているので、どちらかというと日常生活の自立面の力(生活訓練型)をつけていった方が、長い人生で彼のためにもなるだろうと、相談支援専門員さんと相談して決めました。

交通費補助有り

自治体によって上限額などに差はあるようですが、概ねは通所のための交通費は全額補助してもらえる場合が多いです。Kも全額補助を受けています。

基本は自力での通所が前提ですが、それが難しいかたには自宅までの送迎を行ったり、柔軟に対応している事業所もあるようです。

昼食も無料補助

利用者が通いやすいように
無料で昼食補助などを
行っている事業所もあります

実際にKの事業所で提供して頂いてるお弁当

Kの通っている事業所も
無料でお弁当を補助して頂いて
本当に助かっています。


「障害者アーティスト」

という

耳障りのいい職業


ある方に

知的障害重度自閉症のKくんをここまで立派に育て上げたという、自分自身の成功体験に重ね合わせているんじゃない?

と言われました。

意識してなかったけど、
そうかもしれない。

っていうか、
そうなんですよね…

だって、こんなチャンスは
二度とないと思った。

Kにとっての集大成であり、
成長するチャンスだと思った。

厳しい部分は
私がサポートしていけば
いいと思っていた。

それってKが主体の人生じゃない。
もう成人であり、社会人になったK

私のサポートではなく、
福祉サービスを利用する方が
適当であると思われる。
(客観的になれなかった…)

「〇〇さんで絵を描く」

とは言っていたものの。

K本人の口から「ここで働きたい」
という言葉が出たわけじゃない。

「お母さんが嬉しそうだから、
そうした方がいいのかな?」

と、考えたのかも…

空気を読んじゃって、
真面目で、
優しいKだから。

結論を言うと、
親のエゴでした…

うー、これを認めるの辛い…

だって、母がKの大事な人生を
振り回してしまった。

ごめんなさい。

本当に大切なのは
K自身の幸せ。

手遅れになる前に、今の彼に必要だと思う選択を出来てよかった。たくさんの人が、ピンチになっても尽力して下さって、Kもみいこも助けられています。本当にありがたいことです。

 

詳しくはこちらをご覧ください。↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓


 

Kが通っている事業所さん紹介


①自然あふれるエリア

里山や竹林に囲まれ、
のびのびとすごせます


②駅までの送迎

駅まで少し距離があるため、
事業所の最寄り駅から
事業所へ送迎対応してくれます。

天気が良ければお散歩がてら
帰りは駅まで歩くことも。

③通所日数選択制

未来に向けた階段も、
一人一人のペースで
柔軟に対応してくれます。


④栄養指導・食事支援

昼食負担ゼロで
バランスの良い食事を提供

調理した日の昼食


⑤生活情報提供・支援

様々な支援の活用・申請のサポート


⑥感染予防の徹底

介護事業所運営会社なので、
全社で万全の体制を整えています


支援内容は?

個々に合わせたカリキュラムを組んで、
個別に支援を行ってくれます。

その時々の能力に合った
支援などを受けられるので
今のKには最適だと思われました

おおまかにはこんな感じ。

社会参加
マナー、清掃、お金の知識、仕事体験、ボランティア

生活・体
ヨガ、ウォーキング、花・野菜づくり、栄養指導、生活指導

創作・表現
ボードゲーム、ダンス、書道、手芸、アート

教養
漢字、計算、語学、社会教養、芸術鑑賞

イベント
BBQ、マルシェ、季節の行事、工場見学、スポーツレクリエーション

多種多様なカリキュラムがあります。

ざっくり言うと、
支援内容的には
特別支援学校の社会人版
というイメージです。

学校と大きく違うと感じたのは「学生ではなく、社会人という集団の中での学び」です。子供扱いせずに、社会人として成人として、絶妙な距離感で支援して下さる、いい事業所さんに巡り合えました(^^♪

利用者主体で行う


火曜日の午前中には、利用者たちで食べたいものなどの献立を考えます。予算もあるため、あまり豪華なメニューは難しいので予算内で献立を考えるとい訓練にもなります。
そして午後には食材の買い物へ。お金の計算などの学びにも繋がります。

水曜日は調理の日で、利用者みんなで昼食の調理をします。

親がポン、と出してくれた三度の食事を食べるのが子供のうちは当たり前といえば当たり前ですが。

予算→献立→買い物→調理→食事

と、一連の繋がりがあるということを支援を受けながら学べるのは、見えない部分を想像しにくい自閉症のKにとっては、とてもいい学びだと思いました。

Kの課題

①困った時にはヘルプを出す
②体調悪い時は悪いと、自分の意志を伝える
③料理や掃除など、身の回りの家事
④季節に合った服装選び
⑤お金を使って買い物蝶結び
⑥蝶結び

学生の時にしっかり身に付けらたらよかったことなのだけど、Kは安定して学校生活をこなすことでせいいっぱいだった。なので上記のプラスアルファの課題はわりとすっとばしてしまったのです。

「困った状況」を作り出す、ということもなかなか難しかった。しかし困った状況で、ヘルプを出すということは本当に大切です。

障害があるならなおさら。

出来ないと分かれば支援者の方が手を貸してくれるので、これさえ出来ればなんとか生きていけるかな、とつくづく思います。

〇〇が出来ません…

出来なくてもそんなに
困る場面がなかったのです。

が、最近、以前に履いてた
靴ばかり履いていました。

あれ?
そっちの方が履きやすい?

と聞くと

「靴ひもほどけちゃったから…」

とのこと。

うーむ。
カッコいい革靴を履いてても
靴ひもほどけたまま
歩いてたら不自然だし。

蝶結びもやはり出来ないと
困る場面が出てきました!

ということで、今まさに
蝶結びを練習しているそうです。

療育でも行いましたが、
その時は身に付かず。

今は毎日短い時間で
集中して取り組んでいるそうです。

わりと早い段階で
身に付きそうな感じです。

学びのタイミングは人それぞれ。

きっと、Kにとって今がその時。


Kの成長を感じた場面が!

自立訓練事業所に通所し始めてから
早速、成長を感じた場面がありました!

事業所との契約の日、
私もKと一緒に自家用車で
事業所へ行きました。

Kが日中活動に参加中に、
私は管理者の方と
面談と契約を行った。

契約が終わった時点で
私はKより一足先に帰宅した。

日中活動が終わり、
いつも通り事業所の方が
最寄り駅までK送迎してくれた。

そしてKから私に電話がかかって来た。

ん?珍しいな、と思ったら…

少し切羽詰まったような感じで

「お母さん、定期忘れました!」と。

決して忘れ物をしないKですが…

この日は定期を持ってきていなかった。

なぜかと言うと
朝、私と一緒に車で行ったので、
もちろん車で一緒に帰るのだと
思っていたのでしょう。

体験の日は、行きも帰りも
私と一緒に車だったので、
そう思うのはごく当然のことで。

「お母さんは先に帰るので、
Kは帰りは電車で帰ります」
いうことを伝え忘れていた、

私のうっかりミスなのでした…

トラブル発生の時は
私の伝達ミスが多い…

やべぇ…

ワンチャン、「事業所の人が家まで車で家まで送ってくれるのかも?」と思ったのかもしれないが、

いつも通り事業所の最寄り駅までの送迎。

財布も定期もない状態で
駅で車から降ろされて、
相当あせったと思います。

え、定期持ってない。

電車に乗れない!

ヤバい!家に帰れない!

困った!

お母さんに電話!

ここに繋がったのが、
大きな進歩でした。

少しずつ成長しているぞ!


その後の対応

「〇〇(事業所)に連絡するので、そのまま駅にいてね」とKに伝える。

その後は施設に電話して事情を話すと職員の方が駅まで来てくれて予備のPASMOを貸してくださり、その日はなんとか自宅まで帰ることができた。

ヘルプを出してもらえると、
こうやって対応できるので、
困った状況を説明できることは
本当に大切なことだと
あらためて思いました。

ヘルプマーク

ひとたび社会に出ると
なかなか子供の詳しい様子は
見えなくなってくるので、

やはり学生のうちに必要なことを
身に付けていくことの大切さを
あらためて痛感した。

社会に出るということは?


人と関わること。」

なので、まだ小さいうち、学生のうちは

・放課後デイサービス
・移動支援
・ショートステイ

などの福祉サービスをうまく利用して、たくさんの方と関わっていくと、その子供なりに人間関係を学べます。

そしてそのずっと先の
未来の「自立」に繋がります。

Kは放課後デイ特有のザワザワ感が嫌だったようで、すぐに利用しなくなりました。もっと人と関わっていれば、また成長の速度は違っていたのかもしれないとは思いましたが、Kにはまだその準備が出来ていなかったのでしょう。

今の事業所さんでは、図書館で本を借りたり、利用者さんと一緒にカラオケを楽しんだり、大好きな「YOASOBI」さんの歌を歌っているそうです。

「Kくん、歌詞カンペキですよ!」

と、事業所の方から聞きましたが…
私はKの歌声を聞いたことないんです。
いつか聴いてみたいな~。

同年代の方たちとカラオケを楽しむとか、年相応の楽しみ方を出来ているのが何より嬉しいし、成長でもあります。他の人が歌ったあともしっかり拍手しているそうです。

Kが嫌がって、私がしてあげられなかったことを今、社会人として職員の方や他の利用者さんたちとの関りを楽しみながら、いろんなことを学んでいるKでした。

これからの成長が楽しみです。

親離れ、子離れ。

少しづつ反発も始まり、
社会人になってから、
一気に距離が離れてきました。

「シャツのボタンがずれてるよ」

と言っただけで

「やめて!!」

と、キレ気味に睨まれました。

親の存在がイラつくんでしょうねぇ。
わかるわかるww

それも必要な通過点
なのだと思います。

親離れ、子離れ。

可愛い小さな子供から

頼もしい青年に成長しました。

まだまだ成長過程で
もがいているけどね。

寂しいかと思っていたけど…
意外にも安堵感の方が大きいです。

人間は日々「学びと成長」ですね。

最後までお付き合い下さり
ありがとうございました。

次回は「就労支援A型ってどんなところ?元職員のリアルレポート」です。


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