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沖縄離島めぐり⑤〜竹富島〜

はじめての八重山諸島。石垣島、西表島、竹富島へ。
透き通る海、星やマングローブ林…離島だからこそ見られるもの、その場所で流れている時間、風、匂い。
ひとつひとつを体感したかった。
そして実際に、この旅で奇跡みたいな出来事をいくつも目にすることとなった。

前回はこちら…

旅行4日目。最終日。
帰りの支度をして、石垣島のホテルで朝ごはんビュッフェに向かう。

親友の娘ちゃんと朝食のデザートを取りに行く。
ワクワクしてケースを開けると、ふたりして食べようとしていたシークワーサーアイスが空になっていた。
みんな好みが偏るなぁ。。係の方に聞くと笑顔ですぐに新しいケースを出してくれた。
これはもしや…まっさらな面を掬える気持ちいいやつ…
蓋が空き、ふたりで感嘆の声をあげる。
親友が飛んでくる。「私もやりたい」
今日も朝から幸先が良し…

石垣港から竹富島行きのフェリーに乗る。
片道15分程度。人気の島のためほぼ満席状態だった。
入島料を支払うと竹富島方言ステッカーがもらえる。
5種類あるなかで私が選んだものは迷わず
「んまさす」(おいしい)ステッカー。

港から海へ向かうシャトルバスや、レンタサイクルも充実しているけれど、私たちは徒歩で島を回ることに。
親友たちは以前レンタサイクルで回ったことがあって
自転車では通り過ぎて気付かなかった景色もあるかもしれないから、と。

赤瓦の屋根にサンゴ石灰岩の塀と、手入れされた白砂の道。鮮やかな花の道。どこを切り取っても美しい。
この中に島の人の生活が共存しているなんて。

途中、たまたま『竹富島憲章』なる看板をみつける。
なんとなく目を向けて読むと、そこから今目にしているもの、空気が当たり前でないことを知った。

観光客を受け入れながらも島の人の日々の営みも守り、後継者に渡ってまでこの島の美しさを守るために島民の方たちの並外れた努力と苦労があった。

これは帰ってから調べたことだけど、
『かしくさや うつぐみ どぅまさる』とは
皆で協力することこそ優れて賢いことだ、という意味とのこと。

『うつぐみ』が竹富島の基本精神とされていて
うつぐみとは、一致協力の心、他人を思いやる気持ち、親やご先祖様を尊ぶ気持ちのことを言うそうだ。
周りを尊びながら島を守り現代を生き抜いていく…
何も知らずに訪れてしまったけど、知れてよかった。

さて、私たちは西桟橋まで歩きお昼にポークたまごおにぎりを食べる。ごみはちゃんと、持ち帰る。
足元で透き通る海の中に、小さい魚やナマコが見える。まだ卵から孵ったばかりの稚魚の小さな群れも。
大きくなるまで生きてねと思う。

八重山諸島の離島めぐりはこれで終了。
行きたいところに行けたはずが、これからまだ行ってみたい島や場所が増えてしまった。
それもまた幸せなことなんだろうと思う。

また来ようね、と約束して竹富島から石垣島へフェリーに乗った。

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