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文字に固執しないセールスコピーライターねお氏。生粋の商売人はわくわくを届ける達人だった。

ねおさんと愛猫の琥珀くん(2022.6.8)


徳島県生まれの30歳。実家は呉服屋を経営しており、物心付く前から商売が身近だった。元々、家業を継ぐつもりで芸大に進学したが「文字で生きる」と一念発起。新卒で出版社に入社、転職して広告代理店を経験。そこでモノを売る楽しさとやりがいを実感する。
寿退社後、派遣で事務仕事を始めるも、なかなかうまくいかず、再び物書きの道で身を立てるように。
副業の後、フリーランスとして独立。広告代理店時代に築いたつながりから、化粧品・健康食品等の記事広告のセールスコピーライティングを請け負う。
現在はご主人と共に実家のある徳島県に戻り、昨年発足したライティングチーム「NWW(仮):ねおライティングワークス(仮)」のディレクターとして高級宝飾店やブライダル等を中心にセールスコピー、SEO記事、メルマガ等の広告を担っている。今年の春、チームの規模を30人に拡大し、新しい事業展開に向けて着々と準備を進めているという。

Twitterでは親しみのあるキャラクターでファンが増え、新人ライターのお悩み相談を開催する一面も。雑談から生まれる型破りな営業はクライアントの信頼関係を築き、選ばれるライターの鏡といえるだろう。

そんな彼女のこれからの野望に目が離せない。限界コピーライター、ねおさんの商売に対する情熱について余すことなく語っていただいた。

“広告は天職。商売人の娘に生まれてモノを売る罪悪感がない”

私にとって広告は天職だとは思っています。

広告代理店でセールスコピーライティングを経験し、自分の文字でお金が動く楽しさを知った。モノを売る視点や発想を浮かべるのは、ライター・ディレクターをしていて一番やりがいを感じているポイントなのだとか。

商売人の娘に生まれた彼女は商売の肌感覚が達観しており、「モノを売る罪悪感がないんですよね」と語る。
さらに商売は「」だという根本的な部分を実感させられた。

「広告代理店時代は仲介者が何人も関わっていたのでお客さんと直に話せる機会が少なかったんですよね。でも、当時から『もっとこうすれば上手くいくのに……』というもやもやが常にありました。

フリーランスになって密にクライアントさんと関われるようになり、相手が求めていることを反映しやすくなったのは嬉しい点です。ブランドイメージや商品開発の過程、今後どのように成長していきたいかなど細かいところまでヒアリングしています。

肩書き上ライターと名乗っていますが、根底は商売人。半分はコンサル業を担って、販促方法を提案している形ですね。」

ねおさんが特に力を入れたいと考えているのが、Webマーケティングに詳しくない経営元へのコンサル業。良質な商品をきちんとPRし、効率的に売る手段を持ち前の企画力を活かして盛り立てていく。隠れた才能にスポットライトを当てていく過程にわくわくが止まらない。


モノ売る楽しさとやりがいについて語るねおさんとみっこ

“私の仕事はその商品を「絶対ほしい、わくわくする」と共感してもらうことだ”

商品の価値って相手の共感にあると思うんですよ。

広告というと、“石ころを宝石のように見せる仕事”と思われるかもしれない。彼女の仕事のポリシーは『石ころそのものをその人にとっての宝物にすること』だという。

「誇大な売り方はめっちゃ嫌いです。その商品にストーリーをつけたり、等身大の魅力を見方を変えて語る。セールスコピーでそのものに価値をつけるのが私の仕事ですね。」

そう言って愛用の4万円近くしたというキーボードを取り出す。一見高いと思われるこの商品だが、タッチセンサーが良く、何回叩いても機能性が落ちないという優れもの。
商品開発の際、カウボーイの馬の鞍にインスピレーションを得て作られたそうだ。一度使い出したら滅多に変えることがないとされる鞍のように、長く愛用してほしいという思いが詰まったキーボード。
使うたびに愛着が生まれ、まさに一生モノという価値が生まれている。

「見方が変われば4万が安く感じるでしょ」と話す彼女は、買い手の心が沸き立つ瞬間に価値をみいだしている

キーボードを具体例に、モノの価値提供について伝えるねおさん

“文字に固執していない、ただ売るための手段だ”

ライターをしているのに文字に固執していない。異端だと思います。

チームの仕事では主にディレクター・営業、抱えているライターのメンタリングに集中しており、自身で一から執筆している記事は月に数えるほど。

「私は商売の方法として、たまたまライティングが得意だったからそれを利用しています。でも、一人でできることには限界があるし、チームのメンバーの得意を適材適所で活かしていけたら、もっと効率的によいものを届けられると思うんですよね。

幸い30人もメンバーが所属しているので得意のジャンルはさまざま。理想としては、私が全く文字を書かなくても稼働できるようになったら最高ですね。そうなったら私はアイデアを形にするための仕事に専念して時間をかけていきたいなと思っています。」

現在は業務委託契約で仕事を下ろしているが、ゆくゆくはオリジナルの事業をセールスしていきたいと考えているのだとか。今年5月には約2年間温めていた計画、「米の販売」に向けて田んぼを契約したそうだ。

自家発電の仕事を作りたかったんです。そのためにはサイト運営できる体制を整えたかった。まだ、チームのみんなには伝えてないんですけどね。

徳島県に帰ってきてからは特に、地元の食べ物で商売がしたいとずっと考えていました。なぜなら食は人間の三大欲求の一つで、絶対に共感してもらえる自信があったから。そもそも私自身も美味しいものが好きですし、実際に徳島のモノは美味しいですしね(笑)

これからの野望の一つは、チーム一丸となってそれぞれの販売力を盛り込み、文字に固執しない商売を始めたいと考えています。」

彼女の頭の中には、無数のアイデアが次々と生まれ、先を見据えたロードマップが着々と広がっている。しかし、商売の根底にあるのはやはり「人」。出会ったクライアントさん、直接は見えないお客さん、チームのメンバー、これから出会っていくあらゆる人たち。出会いを大切にしている彼女だからこそ、筆者を含め人々は引き寄せられるのかもしれない。

最後に愛猫の琥珀くんを抱きながら笑顔で語ってくれた。
「私の人生の最終目標は、本を執筆して本屋さんで平積みにしてもらうこと。手書きのポップを書いて宣伝してもらえるような特別な一冊を残したいですね。あとは愛する旦那ちゃんに車を買ってあげたいです(笑)」

彼女なら絶対にやり遂げるだろうと、期待をせずにはいられない。


取材終了時にねこお見合い会(笑)


取材に応じてくださったねおさん本当にありがとうございました!

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