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劇団四季ミュージカル『オペラ座の怪人』〜観劇レポート〜

先日観劇してきました
劇団四季ミュージカル『オペラ座の怪人』の観劇レポートです。

※若干のネタバレも含まれておりますので、ご注意ください。

◆感想ハイライト

豪華な衣装に、大掛かりなセットで圧巻の演出。
圧倒的な歌唱力はこれはまさにオペラの世界。
怪奇的なラブロマンス、クラシックミュージカルの代表作!
<おすすめ度:★★★☆☆>

◆作品情報

作詞/作曲:ガストン・ルルー 小説「オペラ座の怪人」
作曲:アンドリュー・ロイド=ウェバー
作詞:チャールズ・ハート
追補詞:リチャード・スティルゴー
台本:リチャード・スティルゴー、アンドリューロイド=ウェバー
日本語台本:浅利慶太
翻訳:安東伸介
演出:ハロルド・プリンス
公演期間:~2022年1月10日(月・祝)
公演劇場:清水建設ミュージカルシアターJR東日本四季劇場[秋](東京)

公演サイト:https://www.shiki.jp/applause/operaza/

◆あらすじ

1905年、パリ・オペラ座の舞台上。オペラハウスの所有物がオークションにかけられている。 車椅子の老人はその中の一つ、オルゴールに手を止める――。

さかのぼること半世紀、オペラ座の舞台では、オペラ『ハンニバル』のリハーサル中。
しかし華麗な舞台の外では"オペラ座の怪人"の仕業とされる謎めいた事件が続発していた。策を講じない支配人に腹を立てたプリマドンナのカルロッタは、オペラに出演しないと言い出す。

急遽代役に選ばれたのはコーラスガールのクリスティーヌ・ダーエ。
亡き父の贈り物"音楽の天使"にレッスンを受けたという素晴らしい歌声を披露し、舞台は大成功をおさめる。
そんなクリスティーヌをひときわ熱いまなざしで見つめる青年がいた。
ラウル・シャニュイ子爵は、美しく成長した幼なじみのクリスティーヌの楽屋を訪れる。

その夜、クリスティーヌは楽屋から忽然と姿を消した。
クリスティーヌの前に"音楽の天使"が現れ、オペラ座の地下に広がる神秘的な湖を進み、彼の隠れ家へと連れ去ったのだった。

"音楽の天使"を名乗って夜ごと彼女に歌を教えていたのは、愛するクリスティーヌをプリマドンナに仕立て上げ、自分の音楽を歌わせたいと願う"オペラ座の怪人"だったのだ――

※劇団四季ミュージカル『オペラ座の怪人』公演サイトより引用
https://www.shiki.jp/applause/operaza/

◆観劇を終えて。。。

私はミュージカルを勝手にジャンル分けしているのですが(笑)私の中のでオペラ座は、クラシックミュージカルにカテゴライズされます。映画は学生の頃に観たのですが、実はミュージカル観劇は初見!今回は数十年ぶりに観るというミュージカル好きの友人と観劇してきました。全編通してセリフというセリフがほとんどなく、ほぼ歌唱で物語が進んでいきます。この構成、ミュージカルがオペラ、オペレッタからの派生であることを象徴する作品の一つだと思います。

「オペラ座といえば、シャンデリア!」
さてオペラ座といえば、なんといってもシャンデリア。シャンデリアの落下シーンはとても有名ですよね。もちろん落下のシーンもよかったけれど、シャンデリアのシーンで一番すごい!って感じたのは、冒頭のシーン。
人の気配も感じさせず、男性の声とともにぼわ~とした光が舞台上に灯ります。Overtureとして1905年オークション会場のシーンから物語は始めります。そして本作品の象徴ともいえるシャンデリアが登場すると、オペラ座の怪人の曲にのせて、シャンデリアが天井高く上がっていきます。あのパイプオルガンの音色と不気味だけど美しい旋律が印象的な曲が響く中でキラキラと輝くシャンデリアで、観客を1881年のパリ・オペラ座にタイムスリップさせてくれます。もう冒頭がとても(いい意味で)ゾクゾクっとしました!観客の目線がシャンデリアに向いている間に、場面が切り替える感じもさすがの演出ですよね。一気に心を掴まれました。
ちなみに休憩時間に落下したシャンデリアがまた上がりますので、明るい客席でシャンデリアの装飾をじっくり見ることもできますので、おすすめです!(笑)

「劇団四季のオペラ座の怪人は凄いらしい。は本当だった!」
CMのキャッチコピーに『劇団四季のオペラ座の怪人は凄いらしい』というのがありますが。一言でいえば、『劇団四季のオペラ座の怪人は凄いらしい。は本当だった!』でした。今年見た作品の中で、演出・セット・歌唱演技で圧倒されたのはレミゼ以来かもです。
まず会場入って目に留まったのは、舞台アーチの豪華さです。昔、ウィキッドを見たときもドラゴンにびっくりしましたが、こちらもすごかったです。最初は幕で覆われているので最初は観ることはできませんが、本物のオペラ座を見に行ったことがあるわけではないですが、彫刻の像なんかもすごくて、この舞台アーチだけでもものすごく圧倒されます。ちなみに舞台中、上の方からファントムの声がすると思い、見上げてみたら。。。なんとファントムがいらっしゃるではありませんか!!!豪華なアーチも含めてこの空間すべてが物語の舞台であるオペラ座の中なんですね。素晴らしいです。

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※最初はこんな感じで、舞台アーチもシャンデリアも布に覆われております。(開演前のみ撮影OK)

圧倒させられたり、驚いたりの連続なのですが、中でも印象的だったのは、二幕のマスカレードのシーン。とても豪華絢爛な歌唱シーンでした。大勢の人がそれぞれ仮装をし、大コーラスします。<こんなに人いたっけ?>と思いよく見ると大階段の両サイドや上の方は衣装を着たマネキンたちが配置されています!人を多く見せて迫力を演出する工夫がすごいなと思いました。ちなみに一緒に観劇した友人はマネキンだったことにも気が付いていなかったぐらい(笑)自然でした!
もちろんソロ曲やカルテットのような少人数での歌唱もいいのですが、キャスト陣総出での大コーラスは圧倒、圧巻、エネルギーというか歌の心地よい圧を感じられるのが、私のミュージカルの好きなポイントの一つです。

「圧倒的な歌唱力で観客を魅了するキャスト陣」
ミュージカルの場合、演出だったり演技、ダンスなども見どころですが、やっぱり最大の魅力は歌だと思うんです。とくにクラシカルな作品の場合、オペラの要素が強いので、たぶん歌い方も他のミュージカルとは違うんじゃないかな?と個人的には思っています。こちらは当日のキャスティングボート。

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皆さんとても素晴らしかったのですが、やはり美声が求められるクリスティーヌ役、山本紗衣さん。高音もとても綺麗で高音なのに聞いてて心地よい、響きがあるとてもまろやかな声の中にピンと一本芯が通っている感じの歌声、とても素晴らしかったです。歌声にどこかまだあどけなさを感じられるのもクリスティーヌにぴったりだなと思いました!

◆pick up:予想もしなかった最後

とても怪奇的で、憎悪や怒り、恋や愛情など様々な人のたくさんの感情が乱れ絡み、激しさを増していくストーリー展開ですが。ラストシーン、これを美しいと呼んではおかしいかもしれないけど。終わり方が本当スーーーーーと消えていくような、静かに幕が下りました。この終わり方、観たまんまファントムが姿を消してまたどこかに潜んだ感じも、もちろんしましたが、私は逆に怒りと悲しみで息絶えていくような消え方にも思えてしまい・・・(涙) 劇中、悲しみや愛情、さまざまな感情を表現する素晴らしい楽曲と歌唱を聴きましたが、あまりにも静かで心が閉じたような終わり方にファントムの感情がここで一気に私の心の中にドバーっと入ってきて、思わず泣きそうになりました。

楽曲と歌、衣装やセットどれも本当にとても素晴らしい!なのでここが良かったという点はたくさんあるのですが!!!やっぱりストーリーは、、、謎は多いし(クリスティーヌって無邪気を盾に残酷なことするよねとか、ファントムって結局何がしたかったのかとか、、、)ストーリーだけにフォーカスすると、うーん。私はあまり好きな感じの作風ではないなというのが正直な感想です。なので、誰かに誘われたりしたら行くかものおすすめ度合い★3です。

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