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コロナ禍で加速するバイオテック-mRNA

コロナ禍で各業界のDXの加速が叫ばれていますが、いま世界中が最も注目しているのは、どうコロナウィルスと戦っていくか。いつの日か収束するのか、それともウィズコロナで折り合いをつけていくのか。

日経新聞に、このパンデミックによって、通常10年から20年かかる審査が数か月で承認だが、mRNAが急ピッチで実用されたことについて書かれていた記事が興味深かったので、一部抜粋します。

一般的に、使用実績のない医薬品技術は有効性が見込めても規制当局の評価は厳しい。予想外の副作用があるかなど、1回の治験に1~2年以上の観察期間を設けるほか、治験の全データの提出を企業に義務付けるため、3段階ある治験が終わるまで10年近い時間と費用が必要となる。安全性や有効性の審査に10年以上、長い場合は20年近くかかることもある。多くの専門家は「パンデミックがなければ、mRNAワクチンが登場するのはあと10年近くかかっただろう」(国内製薬会社)とみる。
製薬大手からスタートアップまで各社が新技術の開発に積極的に動いているのは、こうした規制当局の動きを絶好の好機と考えているためだ。平常時と比べ、医薬品の開発期間や治験期間は短くなり、開発コストもおさえることができる。また仮承認という形で実際に多くの人に使ってもらうことで、副作用についての新たなデータを積み重ね、次の医薬品開発にもつなげることができるからだ。(日経新聞, 2021)

記事内にも書かれていますが、mRNAが、「ゲームチェンジャー」となったことで、バイオテック企業がますます資金を集めやすくなり、活発化していく機運が生まれているのは間違いないですね。

しかし、ひとつの医薬品技術が安全性と有効性の審査に10年~20年かかるのが通常ということは、相当の資金的体力がある会社でないと、続かないというのも事実なのかなと思いました。


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