見出し画像

#3【妊娠】赤ちゃんが来てくれたことの意味

❝子育て❝

いっちばん 興味関心のないトピックスでした。
子供の話が始まると、あ~またそっちの話ね~。
関係ないし、と。子供もそんなに好きなほうじゃない。
男性性的な生き方をしてきた私にとって、妊娠ほどひっく返るものはないんじゃないかと、そう思いました。

※不快に思われる方、ごめんなさい!

出産・子育ては自分の将来を邪魔するもの

子育ては自分の人生の邪魔になるものだと思っていた。
母は40歳で私を出産していることもあり、そんなものだろうとあまり焦ることもなく、そのうち、もしくは夫婦2人きりで良いとすら思っていました。
両親には愛されて大切に育ててもらった環境だったけれど、
社会的に充実していると、子供を何人生んで将来は家を買って犬を飼って・・とか、そういうのが遠く感じてしまう。

一度離婚をしたということもあって、単純に結婚とか子育てとかそういうのを夢見るだけ、その先にある自分の幸せと向き合っていないのに、それだけをキーワードにただ生きるというのは抵抗があって。
再婚して大好きな人と暮らせているんだから、ペットですらちょっと不安なくらい。2人の時間を大切にしたい。そう思っていました。

2022年11月末、サッカーワールドカップを自宅で夫と見るために、近所のピザをテイクアウト。ピザを取りに行くのは私の担当。
その前にちょっと、自宅で妊娠検査を。なんとなく。でも、なんとなく授かった気がする。と思い、
前日に一度検査をしていたけれど、まだ早かったから、その日改めて。

トイレで頭真っ白になってしまった。

陽性でした。

ピザを取りに行く道中、泣きながら向かった。やったーー!!!!!の涙ではない。(赤ちゃん、今はそんな気持ちじゃないよ、当時は本当にごめんね。)

だって私たち、翌年2023年3月には仕事を辞めて世界一周に行く予定。
全てをリセットしたかった。人生を大きく変えたかった。
今までの環境をすべて捨てて第二の人生を始めたかった。

あんなに好きだった東京が嫌いになって、嫌気がさして。
空は狭いし空気は汚い、人が溢れているのに孤独なところ。
仕事がすべてだと思っていたのに、仕事にも情熱を持てなくなった。

世界を股にかけて生きていきたかったはずなのに、
大人になってから小さくまとまりすぎたな~なんて思っていました。

まだまだやりたいことも、行きたいところもたくさんある。
私、子育てで老け込むなんて絶対やなんだけど。
自分のことは後回しで、いつもあれこれ大変そうにしている周りのお母さんになるのは、まだ早い。というかそうなりたくない。

とにかく、その時は絶望してしまったんです。

赤ちゃんが伝えようとしたこと

赤ちゃんがこんな私のところに来てくれた。
今は、世界がひっくり返るんじゃないかと思うくらい尊いことだと、この神秘的な出来事に毎日感動しています。

夫にはすぐ打ち明けました。
実は、、という私の告白に、とってもとっても嬉しそうな彼を見て、心が軽くなりました。
世界一周はまたいこう、必ず。と。

徐々に、とてつもなく小さくて大きい命への愛と感謝が増していく。
お腹にいる赤ちゃんがどれほど私に大きな影響を与えるのか、どれほどの幸せと豊かさを与えてくれるのか。

私は、世界一周に行くということに何の迷いもなかったのですが、夫は若干迷いがあったことをどこかで感じていました。
太陽と月で表すなら、彼は月。
エンジンとブレーキなら、彼はブレーキ。
リスクを取ることやドラスティックな変化は極限まで行わない人。

若干、そんな夫に私は不安とイラつきで、本当にコイツ、世界一周に行く気あんのか?と思っていました。

積極的じゃない彼。
目のまえの仕事のことでいっぱいいっぱい。

そろそろ準備しないといけないのに、直前まで仕事モードで本当に人生変える旅に出かけようとするテンションなのか?と。

そして、ついに、妊娠して2週間ほどが経ったとき、夫婦の間に大きな危機が訪れます。もうそれはそれは、夫に対してすべての信頼を失いかけた事件で。

薄々感じてはいたのですが、人生を変えるのはそのタイミングでの世界一周ではなかったということなんですよね。
そして私たち夫婦の絆もまだまだ甘かったし、多くのことを乗り越えてきたと思っていたけれど、足りていなかった。
私だけが一人遠くに行こうとしていて、夫は置き去りにされていたのかもしれません。

私はすでに覚悟を決めて全てをリセットするつもりだったので、❝妊娠❞くらいのインパクトがなければ、世界一周に行くことを辞めてまで本当の夫婦になる旅にシフトすることはできなかったのだろうと思います。
旅に出れば理想の夫婦になれるとでも思っていたのかもしれません。

結婚したら幸せが手に入ると勘違いしていた頃と一緒ですね(笑)

今思えば、旅の途中で別れていたかもしれません(笑)
あ、まじでコイツと一緒にいてもイラつくから逆ルートからいこ。みたいな(笑)

赤ちゃんが全部それを教えてくれました。

妊娠中の夫婦の危機で変わったこと

夫が覚醒し始めました。
夫婦の危機という彼にとっての挫折を通じて、自分の魂の生き方を見出そうと、33歳で初めて自分らしさに向き合っています。

夫は~べき論が結構あって、真面目で誠実で秩序や調和を大切にする。
どこかアウトローでも不器用でも自分らしく生きている人を見て羨ましく思うような人で、そういう風に生きてみたいけど、周りからの見られ方を気にしてなかなかできない人なのです。組織にいても怪我をしないようには生きられる。そして無心になって働ける。

しかし、本来の彼の魂はそうではないのです。
恐らく私と一緒にいることで、自分が見て見ぬ振りしてきた弱さと闇に向き合わざるを得ない状況になり、自分との向き合いの機会が得られたようです。

夫婦のパートナーシップは、お互いを理解するとかお互いに思いやりを持つとか、そんなところに最初はフォーカスしてしまうのですが、
結局のところ良いパートナーシップを築くためには、自分の闇・トラウマ・コンプレックスなど、見たくないものを癒していくことが遠回りのようで近道だと思います。

私は離婚という大きな出来事があり、少しだけ夫より先にその真実に気付いたからこそ、これこそが夫婦が一緒にいることの意義であり、人生における最大の修行だということを理解していました。その意味を夫も心底わかった。というか、夫婦の危機こそが美しい人生を生きてきた彼にとっての挫折となり、ようやく覚醒し始めたという感じです。

そうなってくると、自分を自分で癒す作業に入るので、自分が磨かれ始めます。曇った鏡を磨き始めると、相手も輝き始めます。

修行相手は鏡なので、私自身も自分を癒す・自分を愛するということが以前よりも容易くなってくるわけです。

自分を癒し浄化する作業は決してすぐには終わらず、とても大変なプロセスです。そして何度もこのタイミングはやってきます。
それでも、確実に以前より自分の気づきやレベルが上がっていることを螺旋階段を昇るような感覚で実感することができます。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?