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紫外線とお姫さま抱っこ

午前中の情報番組で、
今日は気温はそんなに高くないけど、
紫外線がもう真夏レベルだとか言っていた。

確かに。
家にいても窓から差し込む日差しがすごく明るい。

女性はシミとかそばかす対策で紫外線を
すこぐ気にする人が多い。

わたしは正直、一般的な人と比べて
そんなに気にしないタイプだ。

というのも、
ずっと小さい頃から運動系の部活をやっていて、
しょっちゅう外で走り回っていたので、
真っ黒だった。
ジリジリの太陽の下にいると、
すぐ肌が吸収してしまって、真っ黒になってしまう。

よく、日焼けして肌が焼けすぎて
皮が剥けてしまう人がちょっぴり羨ましかった。

あと、女の子で日焼けすると
肌が赤くなっちゃう子が羨ましかったなぁ。
なんか女子っぽいというか...。

高校生の頃、全校生徒で炎天下の中、
球場で野球部の応援をしていた時、
仲の良かった色白の友達が熱中症で倒れた。

隣にいたわたしは『大丈夫?』と言って、
担任の先生の姿を探そうとしたら、すかさず、
近くにいた男子がその子を“お姫さま抱っこ”して、
スタンドの階段を駆け上がって行った。

今思えば、たいした話ではないのだが、

心底羨ましかった。

できれば、その子になりたかった。
というか、嫉妬してたのかもしれない。

リアルに少女マンガのような世界観が
そこでは繰り広げられていたのに、
わたしはといえば、
友人Aとして超脇役出演である。

わたしは色白で可憐な主人公にはなれなかった。

今となっては、健康そのもので、
これで充分満足しているが、
当時は無い物ねだりというか、

ちょっと色白の身体の弱い女の子

という立ち位置が欲しかった。
お姫さま抱っこも含めて。

あの頃のそんな淡い記憶を
紫外線の下、ベランダの植物に水を与えながら
思い出した。

おしまい。

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