"辞める時の対応=会社の器" 何度でも適切なタイミングで、企業と人が価値交換できる世の中に
このnoteテーマは、入り口である採用の話ではなく出口(退職)についてです。
採用と同じくらい大切な退職プロセス
採用はゴールではなくスタートライン。
では、退職時はどうだろう。もう一緒に働かないから関係ない?
わたしは、社員が退職する時の対応は、採用力につながるだけでなく組織活性にもつながると考えている。
辞めるときの会社の対応で、ガッカリしたという人は少なくないのではないだろうか。そうでなければ、退職代行の会社は生まれない。
辞める時の対応=会社の器
終わりの印象は強い。
いくら良い関係で働けていた時期があっても、終わり方が最悪であればお互いの存在そのものも「最悪」になってしまう。
辞める時の会社の対応で、社員は「本性を垣間見た」気持ちになるのだ。
転職エージェントとして、数多くの入社に関わってきたが、同じだけ退職も見守ってきた。
退職を申し出た途端、急に昇給や昇進を打診された人もいれば、退職を申し出た次の日に全てのアカウントから削除された…なんて人もみてきた。
採用CXの重要性が叫ばれているが、選考体験だけ最高にしても仕方がない。大切なのは、入社後はもちろん、退職時とその後までも大切なのだ。全て大事。このことが抜け落ちると、前述のようなことが起こる。
やっぱこの会社最高!と思った時の話
1社目を退職する時の話だ。
新卒1期生で入社し、早くに大きなチームのマネジメントを任せてもらっていた。実力以上のチャンスを与えてくれた会社にはとても感謝していたし、大好きだったが、働き方を変えるために退職を決めた。
退職を申し出た時、なかなか取り合ってもらえず退職交渉は難航した。各地から偉い人がきて「森数、疲れてるだけだ。ちょっと休め!」と思いとどまるよう何度も説得された。
そこで私は、オーナーに連絡をした。
今でもオーナーからもらった言葉は大事にしているほど、特別な人だ。
今までの感謝の気持ち、どうして退職をしたいと思ったのかなどを綴った。思いが溢れて随分長文になってしまったのだけど、すぐに連絡が返ってきた。詳細は割愛するがこのようなことが書いてあった。
やっぱりこの人のことが好きだと思った。
正直、仕事は楽しいことばかりではなかったし、会社に対してポジティブになれないこともたくさんあった。それでも、オーナーの言葉で浄化され「やっぱり大好きな会社」と上書きされた。
いまでも好きで、人材紹介へのキャリアを考える人には古巣をお勧めしている。リファラルは、在職している社員からだけのものではない。
会社と人は価値を交換している
私はメンバーから退職の申し出があった時、以下のことを考えている。
「今」だけではなく、メンバーのこの先に続くキャリア戦略まで見据え、フラットに話をしている。
転職先が決まっている場合は、転職先で得られるであろうキャリア可能性と、今のままここにいる場合とではどうか?という視点で整理していく。
キャリア戦略上、転職した方が良いと思えば背中を押している。
と同時に、わたしの負けだとも思う。その会社よりも魅力的なキャリアや働き方を用意できなかったということ。だから、組織を磨いていく。シンプルにそれだけ。
退職したら終わりではない
わたしはよく、「退職しても、会話する場所がSlackからTwitterにかわるだけだよね」とメンバーに話している。この間、退職するメンバーは、「キャスターが大好きだから、退職する実感がないし寂しい」と繰り返し口にしていた。「また帰ってきます」とも。
そんな時私がいうセリフはいつもこうだ。
「キャスターの看板を背負って世にでると思って頑張って!戻ってくるのは歓迎だけど、結果出してからにして。それまではそこで踏ん張れ」
退職を申し出られた人(会社)は、「退職=裏切り」と感じているのではないだろうか。それは違う。お互いのフェーズが変わっただけだ。
出会いより多い別れはないので安心して欲しい。
「終わり方」について、真剣に考えてみてはどうだろうか。
終わり良ければ全てよしというわけではない
もちろん、退職時だけいい顔しても意味はない。
設計と運用。なにより、どんなメッセージを込めるかが大事!
悩んだらいつでも連絡ください → 📩
何度でも適切なタイミングで、企業と人が価値交換できる世の中になるといいなと思いながら書きました。
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