伝わる「読書感想文」を楽しく簡単に書くたった1つのコツ
夏です。読書感想文の季節です。
少し前に、SNSでも読書感想文が話題になりました。
読書感想文を書くことが楽しい人は自由に書ける、そうでない人は書かなくてすむシステムになればいいなと個人的には思っていますが、私自身は、読書感想文を書くことが好きで、けっこう得意でした。
いろいろな賞もいただいたのですが、それは特別な能力があったからではなく、ほかの子たちが気づいていない読書感想文の「コツ」をたまたま知っていたからだと、子供の頃からうすうす気づいていました。
そのコツを使うと、読書感想文はそれほどエネルギーを使うことなく、簡単な算数の計算問題を解くみたいに書けるようになります。
そして、すらすら書けるようになると、読書感想文を書くことは楽しいです。本を読んで、文章でアウトプットすることがスムーズにできると、心の疲れをほぐす癒し効果さえ感じられるので、大人の方にも一種のセラピーとしておすすめです。
宿題の読書感想文が面倒だなあと感じている小中高生や、子供たちをサポートする大人の皆さん、そしてこれから読書感想文を書いてみたいすべての方に、参考にしてもらえたら嬉しいです。
本ではなく「自分」を主人公にする
結論から先に書きますね。
読書感想文を楽しく簡単に書くコツは、「本ではなく”自分”を主人公にして書く」ことです。
「本」を読書感想文の中心に置くと、文章を書く上でのハードルがとても高くなります。著者と読者は、どこまで行っても別の人間です。著者がどんな目的や想いを持ってその本を書いたのか、推しはかることはできても、ぴったり正確に知ることは不可能です。本を主人公にすると、多くの場合、見つかるはずのない答えを探して、迷路をさまようことになります。
そうなると、本のページをめくってうんうん唸り、「読書感想文なんて嫌い!」もっと悪くなると、「本なんて嫌い!」とアレルギー反応を起こしてしまいます。
(ちなみに、迷路に入っても決してあきらめず、長い時間をかけてたくさんの本を読み、正面から高いハードルに挑戦し続ける人たちもいます。「研究者」「評論家」と呼ばれるプロフェッショナルです)
本を読むことで自分がどう変わったかを書く
読書感想文の主人公を「自分」にするとは、どういうことでしょうか。
それは、「本を読むことで自分の人生に起こった変化」について書くということです。
本という鏡に映る自分の姿をスケッチするようなイメージです。
作文の中心を「本」から「自分」にずらすことで、読書感想文はとても書きやすく、読む人の心に伝わる文章になります。
ここまで読んで「あ、なるほど書けそう」と思った方は、ここで読むのを終わりにして大丈夫です。
「うーん、やっぱりよくわからない」という方は、ここから具体的な例を挙げて説明していくので、少し長くなりますが、続けて読んでもらえると嬉しいです。
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読んでいただきありがとうございます! ほっとひと息つけるお茶のような文章を目指しています。 よかったら、またお越しくださいね。