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人はひとりじゃ生きていけないのかもしれない

私は、友達が少ないほうだと思う。
というか、自分を守るために友達を選んできた。

一度にいろんな人と関わりすぎた結果、傷ついて疲れてしまった過去があり、それから人と必要以上に関わるのをやめている。

冷たいと思われるかもしれないが、私はそれでないと平常心を保てないような、自分が自分でなくなるような感覚になってしまうのだ。

なんならひとりで大丈夫。
ひとりで生きていけると、ずっと思っていた。

この記事から1ヶ月以上が経った。
慌ただしく時を過ごし、長野県へ引越してきた。

この1ヶ月間に、私ってひとりじゃないんだ。と何度も思うことがあって、ひとりで生きていけると思っていた自分をたくさん恥ずかしく思ったので、書き残しておこうと思う。

異動が決まってから、連絡を取るタイミングでぽつぽつと親しい友人たちに引越しを伝えていった。

このご時世なのもあるし私自身が時間がなかったのもあるし、ほとんどの友人とゆっくり会う時間を取れなかった。
なのにも関わらず、プレゼントやお手紙を届けてくれたり、私の仕事終わりにサプライズで迎えに来てくれて、少しドライブしてお話できたり。

みんなもみんなで時間がない中、私に時間を割いてくれることがこんなにも嬉しくて、心が温かくなることなんだなあと思った。

職場でも、私の大好きな高橋由伸さんそっくりの似顔絵入りの色紙とプレゼントを用意してくれていた。
直前に異動を伝えた取引先の方も会いに来てくださったり、メールで伝えたのにわざわざ電話をくださる方もいた。

それだけでも胸がいっぱいなのに、個人でお手紙やプレゼントを用意してくれたスタッフもたくさんいて、思わず泣いてしまった。
もらい泣きさせちゃった後輩たち、ごめんね。

他店のお世話になった先輩にも報告すると、みんな頑張れ!と応援してくださるし、私が報告するより先に連絡してくださった方もいた。
今までたくさんの経験をされてきた先輩方の応援は本当に励みになるし、勇気が出てくる。

東京の、社会人2年目の私が頑張って頑張って探して借りた、高くないけどきれいなアパート。
結局1年半しか住めなかったけど、たくさん思い出がつまったお部屋を片付けて、乗り込んだ特急あずさ。
隣には、1年ほど不要不急の外出を控えて、大好きな野球観戦にすら一度も行っていない母が座っていた。

遠いし大丈夫だよ、と断ったけれど、引越しは大変だから、と手伝いに出てくれた母。

移動ともろもろの手続きで疲れ果てて昼寝する私を横目に、自分も疲れてるだろうにたくさん荷物を開けてきれいにしてくれて、冷蔵庫いっぱいに食材を買ってくれて、私の初出勤を見送って帰って行った。なんて頼りになるんだろう。

ひとりで生きていける、なんて思っていた私が恥ずかしい。
こんなにも私を思ってくれて少しでも行動してくれる人がたくさんいたんだ。

これからは、私も少しずつみんなにこの温かさを返していきたい。
常に返せるような人間になりたい、と思った。

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