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♪プラハからピアノ奏法のヒント♪Quick move奏法

プラハ在住のピアニストの福田美穂です。
今日も、今すぐ使える便利なピアノ奏法をお届けします。

その名も、Quick move奏法!!

これは、例えば高い音域のメロディーを弾くとき、同時に上半身も、弾く鍵盤と同方向に移動させる弾き方です。

ソロでピアノを弾く時、鍵盤全体から見て、中心に椅子を置いて座りますよね?
そこまで高い音域を弾かない場合は、このままの中心に座った状態で弾いていて問題ないのですが、高い音域を弾く際に、このままの状態で、上半身を何も移動させずに弾いていたら、どうなるでしょう?腕をいっぱいに右方向に伸ばさなければいけませんよね?無理のある体勢で弾くことになってしまいます。

この状態でも、鍵盤に手は届くので、打鍵することはできます。
ただ、これだと上半身から鍵盤が遠いので、コントロールが効きづらくなってしまうんですね。
それを改善するために、ほんのちょっとだけ、上半身を弾く鍵盤の方向へ、ピッと移動させてあげるんです。

高い音を弾くなら、打鍵する前に、上半身も弾く鍵盤と同方向の右側に、少し移動させてあげてみてください。
これだけのことで、確実に、腕と打鍵する鍵盤との距離が近くなります。
そのお蔭で、腕をいっぱいに伸ばした無理のある状態で弾かなくて良くなるので、とても弾きやすく、鍵盤の上でより早く打鍵の準備ができるようになります。その結果、ミスタッチを防ぐことも可能になります。
音もまた良く響き、指だけで弾いたような貧弱な音にはなりません。

上半身の移動を加えるだけで、こんなにたくさんのことが叶うんです。

この方法は、高い音域を弾く時だけでなく、低い音域を弾く時も使えます。
低い音域を弾く時は、打鍵する前に、弾く鍵盤と同方向の左側に、上半身をすっと移動させてあげるんです。
最善の状態で打鍵することができます。

ピアノを練習していて、思うようにいかない時は、今日ご紹介したQuick move奏法を是非思い出してみてください。
私自身も、色々な曲を仕上げていく段階で、この奏法に助けられたことが多々あります。

Quick move奏法は、恩師のヤン・ノヴォトニー氏が教えてくれたのですが、特に名前がなかったので、最近私がつけました。
素早く動くという、ひねりのない名前ですが、簡単でありながらすごく助かる奏法なので、とっつきやすい名前でちょうどいいじゃない?と、自画自賛しております。笑

文章だけでどこまで伝わっているかわかりませんが、本当に簡単に取り入れられる神奏法です。

記事を読んでくれた誰かの役に立ち、よりピアノ演奏を楽しめるきっかけになったら、すーっごくうれしいなぁと思っています。

みなさま、一緒にいい音鳴らしていきましょう!

美穂




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