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睡眠の質をあげる「眠り部屋」の作り方ートークショーのまとめー

以前に快眠のためのインテリアの記事をいくつか書かせて頂いておりますが、今回は外資系マットレスメーカーのエマスリープ様のご依頼でオンライントークショーをさせていただきましたので、そちらのまとめをさせていただきます。


トークショーのまとめ記事について

記事はこちらです。

こちらのトークショーでは、まず睡眠にまつわるアンケート結果の考察をご紹介いただき、続いて私の方から、睡眠にまつわるメカニズム、そして、快適な睡眠のための部屋づくりについてご紹介させていただきました。

睡眠のサイクルに大切なサーカディアンリズム

人間は約24時間で体温の上昇や下降、ホルモンの分泌などを行い、覚醒、睡眠の生物学的リズムを持っていて、そのリズムをサーカディアンリズム=概日リズムと言います。
昔から人間は日の出とともに起き、日の入りとともに就寝するという生活を行ってきましたが、この朝に朝陽を浴びるという行為がサーカディアンリズムを整える上で実はとても重要です。それによってセロトニンというホルモンが分泌され、そのセロトニンが夜になって、メラトニンという睡眠に大切なホルモンに変わることで、睡眠が促されるといわれます。

寝起きスッキリ「目覚めの良い部屋」

朝の目覚めがよい部屋づくりのポイントはカーテンにあります。カーテンは遮光カーテンを選ぶ方が多いですが、実は目覚めのよい部屋作りには不向きです。
職業柄生活が不規則の方、街灯などの明かりでまぶしさを感じる地域にお住まいの方などは遮光カーテンは有効ですが、一般的には朝陽の光で自然に起きられるほうが目覚めの良さを感じられます。
ですから、遮光カーテンではない少し厚みを感じる程度のカーテンのほうがおすすめです
遮光カーテンが必要な場合は、等級が1級から3級まであり、1級が一番遮光性が高いのですが、3級はある程度光を通しますので、3級ぐらいのものを選ぶと良いでしょう。

寝つきがスムーズな「入眠に良い部屋」

スムーズな入眠になる条件としては、副交感神経が優位になっている事、深部体温が下がっている事などがあげられますが、そのためには入眠までの時間をどのように過ごすかという、「プレ睡眠タイム」の質がポイントです。
そこで有効なのが照明器具です。
日本の寝室では、多くの方が天井に大きいシーリングライトを1個付けて終わり、というケースが多いのですが、これはあまり良くありません。
理想的なのはサイドテーブルの上にスタンド照明を置いたり、間接照明などで柔らかい光を取り入れることです。蛍光灯やLEDのランプもオレンジ色ぽい「電球色」というものを選ぶようにしましょう。

また、スタンド照明だけでは部屋全体の照度としては足りませんので、全体照明としては天井につけるシーリングライトもしくはダウンライトなどをつけて、照度の確保はしてください。シーリングライトもダウンライトも手元で調光したりオンオフできるとよりベストです。

ここで注意して頂きたいのは、せっかく照明を工夫した空間でスマホやタブレットなどは見ないということです。ブルーライトが脳を興奮させてしまいますので注意が必要です。

朝までぐっすり「中途覚醒しない部屋」

夜中に起きないような眠り部屋のポイントは、寝ている間の環境を一定に保つということです。
寝ている間に、部屋の温度が寒くなったり熱くなったり、また、まぶしくなったり、うるさかったりすると起きてしまいますよね。

ポイントの1つとしてベッドを置く位置が大切になります。
入り口のドアのすぐ近くにベッドボードがある場合、夫婦や子供と一緒に寝ていると、どちらかが先に就寝した時に、後から入ってきた家族によって明かりがもれたり、物音で起きてしまうということがあります。

また、室温や湿度を一定に保つことも大切です。加湿器をつけたり、乾燥しにくいオイルヒーターなどを利用したり、夏場や梅雨のジメジメには、ベッドリネンを吸湿性が高い麻(リネン)などにすることで、肌触りが清涼感があるので快適に寝続けることができます。
麻は夏のイメージもありますが、実は保温性が高く冬は暖かい特徴があるので、一年を通して使えるファブリックでとてもおすすめです。

ベッドリネンについては以前の記事に詳しく書いています。

以上参考になさってください。


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