言いづらい年齢になったからこそ~誕生日の記録~
9月26日で37歳になった。「36」という響きと比べても、37は心にドシンとくる。もう堂々とアラフォーを名乗る年なのだな、と感慨深く思ってしまう。もちろん年を重ねて楽しくなったり、できることが増えたりすることもあるし、普段あまり年齢は気にしていない。けれど、この童顔と、スリランカで何度も年齢を聞かれたことから、年齢を伝えることに対して結構敏感になっていた。
当日は平日にもかかわらず、仕事後に西麻布の「うしごろ」へ。秋の味覚コースを頼み、おいしいお肉にトリュフやマツタケ、いくらご飯なんかも出てきて、おいしいがいっぱい。
ありがとうと思いつつ、デザートプレートも特にないからあんまり誕生日感なかったな~なんて、贅沢なことを考えて帰宅した。ずいぶん量は減ったけど、いまだに「おめでとう」の連絡をくれる人へ返信し、穏やかな誕生日を過ごした。
次の日の夜は鍼へ。ここでも特に「誕生日です」なんて主張することもなく終わり、パートナーとスーパーで落ちあい、「帰ったらTverで『コントが始まる』を見ようよ」なんて会話をして帰路につく。
玄関をあけて、階段を上っていると、「パチンッ」とリビングから不思議な音が。「誰か(霊か!?)が爪を切ってる!!」と第3の存在を疑いながらも階段を上りきったら、小さいころに友達のお誕生日会で見たようなキラキラしたモールと風船の飾りつけ、そこに「みほ、おめでとう!!」の文字。
そう、壁に誕生日コーナーができていたのだった!
そんな私の驚いているそばでパートナーがおもむろに取り出したのは、「世界一の幸せ者」と書かれたタスキ。それを自分自身に掛けるパートナー。「え、私じゃなくて!?」と衝撃をうけたのもつかの間、部屋の電気が消え、キッチン横からよく家に遊びに来てくれると友だちがにょっきりを顔を出し、もう1人がケーキを持ってサプライズ登場。ゆずのバースデーソング「贈る詩」の大合唱がはじまった。
こんなに手の込んだサプライズをしてもらったのって、一体いつぶりなんだろう。壁の装飾、わざと25歳のろうそくがさしてあるケーキ(海外で37歳は言いにくいから、旅年齢は25歳にしようと思うと数日前に宣言していたところだった)、わざわざ時間をつくって集まってくれた友達。ホームパーティーのような温かい雰囲気のなか、友だちからはプレゼントももらって、思い出すだけでうるっときてしまう。
この作戦は当日の昼に決まったそうで、パートナーふくめた3人がそれぞれ分担して、作戦を練ってくれていたらしい。最初は友だちが「りーやん(私のニックネーム)おめでとう」と書いて壁に貼っていたのだが、ここはパートナーがひとりでつくったことにしてWサプライズのほうがおもしろい、と、私が帰宅する30分ほど前に決まり、慌ててうえから彼の文字で書いた「おめでとう」を貼ったという。
「爪を切ってる!!」といった音は、ろうそくに火がちゃんとつかなくて、足音で聞こえないタイミングにつけようと頑張ったものの、私にしっかり聞こえてしまった音だったらしい。
ありがたいことに、毎年プレゼントをくれたり、お祝いをしてくれたりする人がいて、「歳を取るのも悪くないな」と思える人生を送っている。いまその関係は1対1が多く、こうして複数人で盛り上がりながら祝ってもらったことっていつぶりだろうか。
白髪も年々増えてきて、体力の低下や体型の変化、健康の影響などを実感しているいまだからこそ、こんなふうに祝ってもらえたことで、前向きな37歳を過ごせそう。
私を好きでいてくれる周りの人たち、いつもありがとう。生まれてきてよかったです。
誕生日記録
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