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中間をとるより振り切りが大事

物事に対する感情には、3つのタイプがあると思う。ひとつは、劇的にポジティブな人、もうひとつは、ネガティブだけど根底はポジティブな人、最後はネガティブな人。

取材の帰り道、関係者の3人とこれまでのアルバイト経験の話になった。「体力が無いことが悩みで人力車のバイトをしていた」というAさんの話に、共感するような形で「私も人前で話すことが苦手だったので添乗員のバイトをしていたことがあります」と会話に混ざった。どちらもMだよね、と話すBさん。だって苦手だったり、弱いところをわざわざやろうとするんだよね、という。

「学生の頃の係決めでも、『大変そうだけど、でも自分のためになるならやろうかな』で迷う人種じゃなかったですか」とCさんに言われ、決め事をするシーンで人によってタイプが分かれるよなぁ、と思った。

確かに自分は、「大変そうだけど、でも自分のためになるならやろうかな」と迷う人間の一人だ。スパッと立候補する人ほど前向きに考えられないし、かといって「やりたくない」と思いきれるほど興味が無いわけではない。なんでもやってみたら良さそうに見えるけれど、自信が無いタイプ。“自分にはネガティブだけど周りの物事に対してはポジティブ”なのだろうなぁと思う。

ほか、すぐに立候補ができるポジティブな人と、やりたくないから時が過ぎるのを待つ(ここでは)ネガティブな人、この3タイプが1人の人間の中にあって、どれが色濃く出やすいか、人によってそれぞれ異なってくるのだろう。

どれがいいとか悪いとかでもなく、また「体育祭の実行委員はやりたいけれど、文化祭には全く興味ない」みたいに、物事によってどのタイプになるかはブレてくると思うし、それがポジティブ、ネガティブ両極端に振れてしまえば自分の方針が明確になっていいのだろうなぁと思った。

今までは、考え方自体が「ネガティブ」だから、色々と生きずらい部分があるのだろうなぁと思っていたけれど、原因は自分と周囲のギャップにあるように思う。物事に対してなんでもポジティブにとらえられる代わりに、自分に自信が無いパターンは、すべてにおいて悩むフェーズがあるのだ。

悩みとうまく付き合うか、割り切ってネガ・ポジどちらかに振り切ってしまうか。けれどポジティブな気持ちがあるなら、自信の有無よりもやりたい思いを優先した方がいい。だって結局悩んでやるのだから。

無駄な悩みと知りつつ、うんうん唸っては前に進んでいく。振り切れ、振り切れ、と言い聞かせて。

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もりやみほ
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