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一番大切な頭痛ダイアリーのお話 #35

2001年は片頭痛の予防治療薬が発売された記念の年になります。
今までは全く別の病気の治療薬を代用していた形でしたので
片頭痛に特化した予防薬としてはとても重要な分岐点になりました。

女性に多い頭痛は20歳~40歳代に多く
育児や仕事や家事に追われている年代と重なるなるために
実際の病院やクリニックの診察室にたどり着かず
薬局の市販薬で済ませている方が多い現状が知られています。

とある試算によると
我が国の片頭痛による経済損失は3000億円にものぼると言われています。

欧米に比べても日本の女性は頭痛治療のために受診をしないため
今回の新薬が発売された事すら知らない女性が多いのではないかと思います
今回の新薬の「抗CGRP抗体薬」って何それ?な世界ではないでしょうか?

欧米ではすでに何年も前に発売されている抗CGRP抗体は注射薬で
頭痛が軽くなった!という方が多い現状があります。
私が発信しなくてはならないと思っているのは
多忙な多くの方にこの情報を届けたいという強い思いがあるからです
私がこうした発信を継続している理由の一つです。

女性に頭痛が多い理由の一つに生理と関係している事が挙げられます。
医学用語では月経と言わなくてはならないのですがあえて生理と書きます。
毎月1回定期的にやってくる大量の出血とともに
頭痛がやってくる方も多くいます。
そうした頭痛にも抗CGRP抗体で軽くなる方もいらっしゃいます。

そんな時に重要なのは「頭痛ダイアリー」を書いているかになります
毎月何回頭痛があるか、どの程度辛いのか、生活の支障度はどの程度か
生理前後にどの程度、何回あるか等々、非常に詳しく書きます。

そうした詳しい情報があると、診察の時に役に立ちます。
逆に頭痛ダイアリーがないと診察時に詳しく
自分の生理の情報を初めて会う医師に根掘り葉掘り
話さなくてはならない時間になります。
女性の皆さん。初めて会う人に月一度の自分の生理の情報を
根掘り葉掘り詳しく言えますか?
そこに抵抗を感じている方も多いのもわかります。

一番伝えたい内容を
「頭痛ダイアリー」に書いていただいて「見える形」して欲しいのです。
そうすると根ほり葉ほり言わずに済みますよね。

頭痛ダイアリーは以下の日本頭痛学会のHPにあります。

headachediary.pdf (jhsnet.net)

日本頭痛学会 (jhsnet.net)

今日は一番伝えたい重要な情報をお伝えしました。


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