レジェンドとの仕事 --- ジョン・レノン。マイルス・デイビス。KISSにエアロ・スミス - 大スターと音楽史を作ってきた偉人Jayと仕事しているから、毎日が大荒れ(良い意味)
3日前から、音楽史に残る偉人と久々に仕事をしている。
その偉人の名前はジェイ・メッシーナ(Jay Messina)さん。彼のお仕事はRecording&Mixingエンジニア。
音楽作品を作る上で重要な「どう録音し(recording)、どうバランスを整えるか(Mixing)」。
音を商品にしていく上で超重要なこの役割を担当するのが彼の「レコーディング&ミキシングエンジニア」というお仕事だ。
アルバムを聴く時、リスナーはおそらく音楽家しか気にしていないだろうけれど、音楽家はエンジニアさんと録音スタジオも気にする。めちゃくちゃ気にしているし、噂しているし、取り合いしている。みんな自分の思い通りの音が残したいからね。それが行きた証だから。
KYMNの副田整歩はきっと箸本智くんと出会えて人生が変わったと思う。(箸本くんはKYMNのアルバムを録ってくれた方。)
私もJayと出会って人生が変わった。
ゴールが見えているのが達人
Jayは本当に凄い方なんだけど「凄い」という言葉で彼を語った気になりたくないから説明したい。
3日前の12月15日午後4時に、私はJayの元を訪ね、KYMNの録音を渡して、ミックスのお仕事をお願いしてきた。すると翌日に「ちょっと空き時間できそうだからやろうかなと思って、1曲めのCome Over最初にやってみていい?」と電話があり、その電話の半日後に「出来た。どう?」とCome Overのミックスが送られてきた。当初は6日前まで取りかかれないから7日目以降に作業dataを渡すと言われていたのに。2日掛かってないじゃん!
しかも
その送られてきたミックスが
信じられないほど、良かった!
ここ、LINEだったら号泣の絵文字をつけるところなので、皆さん絵文字を妄想でくっつけて読んでほしい。
その送られてきたミックスが、信じられないほど、良かった!←ここ
今回、わけあって私達からの希望についてはほぼ何もお伝えできないままdataだけ渡してきたんだけど、これだ。説明してないのに分かられている笑。過去に一緒にやったお仕事や私の趣味から、汲み取ってくださったと思われる。
Jayと初めて仕事した時って、考えてみたら私にとってNYで最初のレコーディングだった。
メインプロデューサーだったVanguard Jazz OrchestraのリーダーのDouglas Purvianceが副プロデューサーの私に「みぎわ、よく見ておいたほうがいい。一流のエンジニアとそうでないエンジニアの差はここだ。」と教えてくれたのが以下のこと。
「Jayはこうやって僕たちが音出しをしている間に、ささっと良いバランスを作ってしまう。良い音の構図がもう見えていて、音を録っている間も完成形に近づくように録音をしていく。だから録り終わった後の作業は極端に少なく済む。
こういうエンジニアと仕事をすれば、レコーディング後の録りっぱなしの音でも、それだけで既に商品化された音みたいに最高の仕上がりに聴こえるものなんだ。
逆に初心者はただ、何もゴールを持たず、やみくもにただ、録る。そんな人とは僕たちはもう仕事はしたくない。一流のエンジニアと仕事してしまうと、その気分の良さが病みつきになる。」
だよね、うん。分かる。
これは、全ての専門職に言えることなんじゃないかなと思う。
ゴールがあるんだろうなあ。
しかもそのゴールはフレキシブルで、新しく良いものをどんどん取り込んで毎秒変わっていってるんだよねえ。
Jayとはこれまでに既に3作品でお仕事をしてきたけど、4作品目がこうして始まってみて、ここ3日間ずっとそのことを考えている。
私が、さらにさらに上質なピアニストだったら、ライブに挑む時、どんなゴールを見て挑むだろう。逆に何かハプニングがあったら調整するのも偉人は速いから、私が達人作曲家だったら、どんな想いで、どんな考えを持って、迅速に調整していくだろう…。
お仕事を依頼してたった3日でもうこんなに楽しいから、この後どうなっちゃうんだろう?とワクワクが止まらん。昨晩は一晩に3回も興奮して起きちゃった。。。これはこれで問題あるかもだからなんとかしなきゃ苦笑。
ジェイのお仕事を少し紹介
タイトルで分かるように、彼の仕事には「音楽ジャンルの垣根」がない。ポップス・ロック・ジャズ・クラシックの大スターとずっとお仕事する方で、私が出会ったのはVanguard Jazz Orchestra(VJO)での「どジャズ」仕事だった。音楽に垣根を作るのは本当にアホらしいと思っている私はは、Jayの仕事の仕方がほんとうに大好き。
VJOのセッションでは、私は特に目立つことはしなかった。静かに黙々と自分の仕事をこなしていただけだったのに(ミス等が無いか、耳に集中してずっと演奏をチェックしつづけ重要なポイントだけコメントする)、終了後、何か録音について悩むことがあったら相談して、と声をかけてくれた。多分きっと、何かが見えていたんだと思う。私の音との向き合い方が私の態度や、聞き取る音から見えていたんだと嬉しいなと思う。
その後2017年、私の自分のアルバムづくりの時に声をお掛けしたら、喜んで担当してくださって。マスタリングはこれまた巨匠のGreg Calbiさんにお願いしてくださった。
SpotifyにもこのCOLORFULはあるのだけど、ストリーミングサービスは音楽家に何の報酬ももたらさないので、出来たら誰かの音楽が好きになったら、アルバムをご購入いただけたら嬉しいなと思う。私の場合は1月のわたしの帰国時に私がアルバムを持参して日本の私の事務所からお送りするのが一番はやいので、欲しい!って方はinfo@miggymigiwa.netまでご連絡をいただけたら嬉しいな。
ところで。
今この記事を見たらJayとGregとJohn Lennonさんが並んでうつってる写真が載ってるでないの。そうかJohn Lennonさん思ったより私の近くに居てくださる方なんだな…と思いを新たにする等。真ん中あたりのセピア色の写真を見てみてね。次から80丁目あたりの殺害現場を通る時長めに手を合わせよう。
KYMN is coming to Japan!
2023年1月22日(日)と23(月)にそれぞれ六本木・神戸で演奏があります。KYMNとしての出演です。皆様にお会いできましたら幸いです。
2023年1月22日(日)六本木C-Lapsにて演奏
昼公演 15:00開場 16:00-17:30
http://c-laps.jp/events/230122_day_kymn/
夜公演 18:30開場 19:30-21:00
http://c-laps.jp/events/230122_night_kymn/
KYMNの演奏はYouTubeチャンネルで
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