良い作家とは
「これは私のことを言っているのかもしれない」
読者にこう思わせることが、作家の成功の一つだと思う。
読者も人類、作家も人類。
生物学的な分類は「人類」であり皆同じ脳構造をしている。
でも人生のなかで、脳みそのなかにいろいろな感情、仏教で言うところの煩悩が装飾されていくから、個々人の違いは生じる。
「共感」という感情は、その煩悩を取り除いた後に残る部分が同じだから、生じるのだと思う。
素晴らしい小説家は、煩悩の網をかいくぐって、スパン!と芯に到達する。
そんな作家になりたいと思う。
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