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純粋な(?!)中学生時代

はじめに

こんにちは。三重県出身、在住の伊勢丸です。
僕はゲイで、双極性感情障害(躁うつ病)の当事者です。
前回の記事では小学生時代をふり返ってみました。
小学生当時は、自分がゲイということは認識しておらず(「ゲイ」という言葉も知りませんでした)、なんとなく意識してしまう同性がいる、という程度でした。
今日はゲイである自分が、中学生や高校生のいわゆる思春期に、どんなことを感じ考えていたかをふり返ってみたいと思います。まずは、中学生時代です。


えっ?!先輩、かっこいいんですけど!

小学生時代、スポーツから縁遠い生活をしていた僕は、心機一転、中学に入ったら部活は何か運動部に入ろうと思っていました。
でも野球やサッカーなど小学生にも馴染みのあるスポーツより、中学生から始められるマイナーなスポーツをやってみたいと考えていました。
(本当は吹奏楽部も興味があったんですが、女子率9割超え、男子特有の気恥ずかしさもあり、体験入部すらしなかったのです。)

色々な部活を見て回り、行きついた先は「男子バレーボール部」でした。
特に、これと言って入部の決め手はありませんでしたが、先述の「中学生から始められる」という点と、つまりそれは、みなスタート地点が同じ、ということからでした。
結論から言うと、3年の最後の引退試合で、当時副キャプテンを任されていた僕は、結局試合には出られずに、中学の部活生活を終えました。

髪の毛つやつやの美しいイケメン:N先輩

N先輩は、僕が1年の時の3年生の先輩。
中学に入って、小学生にはなかった「先輩」と「後輩」という関係性に戸惑っていました。先輩に声をかけるのも憚られるような雰囲気の中、練習に汗を流す放課後。この3年のN先輩は、当時のキャプテンでした。
N先輩とはほとんどしゃべったことはありませんでしたが、1年生の時のクラスメートの女子が、N先輩の家の近所に住んでいるらしく(つまり、幼馴染というやつです)N先輩のことをよく話していました。
その女子と僕の間で、N先輩を表す時の単語で毎回出てきたのは、「髪の毛がつやつや」と「かっこいい」でした。
今思い返しても、本当にイケメンで爽やかなN先輩。それでもって後輩にも優しい。言うことがない先輩でした。
思春期の男子である僕は、少なくともそのN先輩に「憧れ」を抱いていました。もっと話したいな、仲良くなりたいな、と思っていましたが、部活動の間だけの関係性から進展することはなく、憧れのまま終わりました。

ちょっと変わってる?!:K先輩

K先輩は、僕が1年の時の2年生の先輩。
上記のN先輩がキラキラな貴族みたいな先輩だとしたら、K先輩は、ちょっと無骨な武士のようなタイプの先輩です。
こんなことがありました。
1年当時の僕の教室の真下が、K先輩の教室で、ある日ベランダに出ていると階下から顔がにょっきっと現れ、
「お~い、伊勢丸、誰か可愛い女の子連れてきてー。」
と言うのです。1年の僕にそんなことできることありませんし、できたとしてもしません(笑)
また、部活中筋トレをしていると、
「何してるの?語ろうぜ~。」
と、ちょっと訳の分からないことを言う先輩でした。(笑)
普段は、こんな有り様のK先輩でしたが、練習はとても真面目で真剣で、人一倍の努力家でした。K先輩は、N先輩より精神的な意味でも距離的にも近く、人間性が好きな先輩でした。

同級生との間に感じる壁

下ネタが言えない

中学生時代、僕は「バレーボール命!」とか言って部活を頑張っていました。今では恥ずかしいことを言っていましたね(笑)
中学生といえば、そう、思春期真っ只中ですよね。
周りの男子同様、僕も異性に良く見られたい、カッコよく思われたいと思っている一人でした。
先述のN先輩もK先輩も、カッコいいとは思いつつも、付き合いたいとかそれ以上のことを望んではいませんでした。

部活動の帰りで、話題に上がるのは異性の話や下ネタでした。
下の毛は生えたかとか、見せてみろとか、皮は剥けたかとか、見せてみろとか。今思えば微笑ましいのですが(どこがや!)、当時の僕は、すぐに顔が赤くなってしまって、何も言えなくなってしまうのです。

そしてトドメは、そう、AVの話。
「伊勢丸、〇〇っていうAV女優知ってるか?」
「どんな女優がタイプ??」
僕は、奥手だったので、そんなビデオ(1990年代後半、現在のようなエッチな動画のストリーミングサービスはあるわけもなく、エロビデオはVHSが一般的で、レンタルするか、河原に捨てられている!?ものを拾ってくるしかありませんでした、たぶん。)を見たこともなく、返答に困っていました。

この時、もし一緒にエロビデオを見たら、部活の仲間や友人ともっと仲良く親密になれたでしょうか? 大人になった今、思い返すとその考えがとても陳腐だなと思うのですが、当時の僕はなかば真剣にそう思っていました。
「ビデオ一緒に見せて!」と言えないのは、自分の引っ込み思案な性格もあったし、「エロ=悪」という図式が自分の当時の頭の中にはありました。

でも、友人たちとそのエロビデオを共有したら、共有できたら、関係性も何か変わるかもしれない。そう思っていたのです。

仲良くなりたい

中2の時、クラスに不登校の男子がいました。
僕は、当時は勉強ができる方だったので(自分で言うな)、板書をその子の自宅に届けるということをしていました。
その子(H君とします)は、目が切れ長で今思えば僕好みの男子でした。バスケ部で背も高かったです。
この当時の僕の心理はこうでした。

板書を届けることを続ける
    ↓
H君が次第に僕には心を開いてくれる
    ↓
そのうち仲良くなり、一緒に遊ぶ

H君とも、深い関係になりたいという気持ちはありませんでした。
ただ「仲良くなりたい」という気持ちだけでした。
今思い返しても、とても純粋な中学生時代だったな、と思います。

おわりに

中学生時代も、自分がゲイであることは自認していませんでした。
後述しますが、自分がゲイかな?と疑い始めるのは高校生の時。
それが確信に変わるのは、大学生の時です。

ちょっと長くなってしまいましたが、お付き合い頂きありがとうございました!








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