教育事業部授業レポート【京都市立塔南高校１コマ目】

こんにちは！NPO法人Mielka教育事業部です。
今回から、今年度実施した出前授業を紹介していきます。
第１弾は京都市立塔南高校さんです！

塔南高校さんでは2年生７クラス、およそ230人の生徒さんにエネルギー問題をテーマとした、模擬選挙を実施しました！

授業は50分授業×２コマで行い、１コマ目は導入として「政治」とはどういうものなのか、そして争点学習として２コマ目の模擬選挙の争点となる日本のエネルギー問題と地球温暖化の現状についての学習を行いました。

それでは授業の中身を紹介していきましょう！！

【導入】

まず、導入として生徒のみなさんには「政治」がどういうものなのかを考えてもらいます。
楽しく知ってもらうために、簡単なアイスブレイクを行います。
家族の話し合いの例などを通して、以下のことを学んでもらいました。

政治とは...
「制限がある中で、みんながなるべく納得できる形で、問題を解決すること」

さらに、何かを選ぶためには情報を得ることが不可欠であるということを、ワークを通して考えていきます。
何かに賛成・反対するにしても、それは情報を知っているからこそできるものです。
政治に参加する上でも情報が非常に大切である、ということを学んでもらいました。

日常によくある例を用いたことで、少し難しい内容であるにも関わらず生徒のみなさんは興味を持って聞いてくれたようでした。
「政治」についての理解が少し深まったのではないかと思います。

【争点学習】

導入ワークを終えたら、２コマ目に実施される模擬選挙に向け、争点についての事前学習に入ります。今回の争点は「エネルギー問題」です。

☆争点学習とは…？☆
模擬選挙を実施するにあたっては、やはり全く前提知識のないままで候補者を選ぶことはできません。もちろん見た目や喋り方、直観などで選ぶことはできますし、それらを踏まえて投票することにも意義はあると思います。
しかし、生徒のみなさんには各候補者が掲げる政策をきちんと理解してもらい、納得した上で１票を投じてほしいと私たちは考えています。
模擬選挙が単なる体験学習として終わることなく、これからの政治や選挙との関わり方に結び付けていくためには、ここでじっくりと考えを巡らせることが大事だと思うからです。

そこで、私たちが実施する模擬選挙では全て、争点となる政策を判断する上で必要となる知識を事前に学習する時間を設けています。

私たちは、模擬選挙を行う際に、その時話題になっている問題や政策を争点として選びますが、今回はエネルギー問題を選びました。
火力、原発、再エネといった発電方法が現在どのくらいの割合で使用され、これからその割合をどうしていけばよいかを考えていく内容です。
今日、菅総理大臣やアメリカのバイデン大統領が「2050年までに温室効果ガスの排出を『実質ゼロ』に」するという政策を掲げ、脱炭素社会の実現に向けた動きが加速していることから、このテーマを取り上げました。

まず、生徒のみなさんには、この問題の背景になっている地球温暖化について知ってもらいました。CO2と地球温暖化との関わりや、地球温暖化による自然や人間社会への悪影響について学びます。

その後、CO2排出量と大きく関わっている発電方法の問題に触れていきます。
火力発電はCO2を大量に排出してしまうこと、原子力発電はCO2をほとんど排出しないが、安全性に問題があることなど、各発電方法のメリット、デメリットを１つずつピックアップしました。
また、火力、原子力、再エネがどのくらいの割合で使用されているのかも見てもらいました。

生徒の皆さんにとっては少し難しい内容のようで、首を傾げる生徒も多かったように思いますが、みなさん真剣に聞こうとしていました。

～1コマ目まとめ～

１コマ目の授業では、前半に「政治」がどういうものかについて理解してもらい、後半に次回の模擬選挙の争点である「エネルギー問題」について学習しました。
前半は、わかりやすい例を用い、生徒の皆さんにも積極的に意見を言ってもらったこともあって、活気にあふれた授業となりました！　　
一方で、後半は講義形式の授業となり、受け身で聞くだけとなってしまった生徒の皆さんは少し興味が薄れてしまっていたように思います。
しっかりと考えて模擬選挙に取り組んでもらうために、知識重視となる授業形態は必要です。
ただし、もう少し生徒のみなさんが興味を持てる授業や、主体的に取り組める授業に改善していく必要があると感じました。

１コマ目の授業はこれで終わりです。
２コマ目の授業では、今回学んだこと活かして実際に自分で政策を選んでもらうこととなります。
２コマ目に実施した模擬選挙についての記事も是非ご覧ください！

2コマ目の記事はこちら👇