見出し画像

専業主婦の働き方⑯ 夫の趣味⛳️編

「ー見ざる、聞かざる、言わざる?」

平日は仕事に明けくれ、夜は会食と飲み会。
寝て起きて、また会社に行く。ほとんど家にはいない。

休日は寝不足を補う睡眠、気分転換のゴルフ。
はたまた、週明けから始まる仕事への備えなど。

忙しすぎるよ、現代人。

こんな夫、お父さん。令和になっても、きっといつになってもいるよね?(仲間を探したい)



先日、夫に理解されない「妻の趣味」を書いた。

本日は「夫の趣味」について、妻目線でつらつら書きます。
趣味の違う夫婦、どう共存していくのか。

よろしければ、あたたかくお見守りいただけますと幸いです^^



「仕事が趣味なんだよね。」

そう、男は言い放った。

私は目を丸くして、男を見た。


私たちが出会って間もない頃、夫(になる人)がそう言った。

仕事が趣味と聞いて、”うらやましい”という気持ちと、”それってどうなの?”という疑念がふつふつと込み上げた。

仕事に夢中なのは知っていたが、まさか「趣味」と表現するほどとは知らなかったから。きっと彼の毎日は充実しているのだろうと思った。


結婚して、知った。

本当に夫は仕事ばかりしている。
働き方改革の真っ只中、朝から晩までガッツリのめり込んでいる。

仕事終わりの飲み会には欠かさず参加。東京に来てから頻度は減ったものの、同僚や部下の相談事、会議の議題について、場所を変えてお酒を片手に永遠と話にあけくれている。

「よく飽きずに話をしているね。」というと、

「飲み会の場でなければ、出てこないような話がある。」という。

私は特に話を深掘りするでもなく、しょうもないと否定するでもない。ふ〜んと言うだけ。

そしたら、勝手にペラペラ話出したり、出さなかったり。

ただ、夫は満足そうにニコニコしている。

「楽しかったんだね。」というと、

「むっちゃ楽しかった。」という。
ぼーっとしてるので、余韻に浸っているのだなとくすくす笑ってしまう。


お疲れなはずなのだけれど、そこからの飲み会。
きっと体力的にはしんどい。そりゃ、いい歳ですし。

けれど、心のケアは別物で。

汗水流した仲間と一緒に飲む酒は、”格別”、なのだ。仕事でギスギスしてしまったとしても、挽回できる場がある。業務時間内では遠慮してしまう話も、ここではポロリと吐き出せる。


「飲み会」文化は失われつつある。
無理やり誘えば、パワハラになるのかもと思えば、声をかける方もヒヤヒヤだ。そこまでのリスクを負って飲む酒になんの意味があると言うのか。

嫌であれば断る、は権利。尊重したい。

けれど、心に溜めてしまったウップンをそのままにして、やがてストレスに飲み込まれてしまったらどうだろう。


”相談できる人がいればよかった。”


と本人も周りの人も嘆くかもしれない。なるべく、仕事の内容を理解している身近な人に話を聞いてもらう方が、「解決」に至りやすいし、話が早い。

それが解消されるのなら、「飲み会」は無駄じゃない。聞いてもらう側も聞く側も、翌日からの生活に何かしらのプラス要素が生まれうる。
それならば、必要な場なのだと思う。


夫は仕事を趣味と表現する。
そこには、「仕事の内容」と「人間関係」の両方が含まれる。”得意なこと”と、”志の合う仲間に囲まれていること”が、かけ合わさって「趣味」に至ったのであろう。

とは言うものの、仕事である以上、プレッシャーはつきものだ。
その圧力を背中から感じることはある。


そんなとき、妻は何も言わない。

美味しいご飯を作って、たわいもない話をするだけ。

そしたら、勝手にペラペラ話出したり、出さなかったり。


夫の専門分野に、私はまったくもって無知だ。
何も知らないと言っても過言ではない。

だから何も聞かない。言わない。

ふ〜んと言うだけ。


けれど、夫にとって仕事が「趣味」であり続けられるよう、仕事仲間との飲み会やゴルフ、土日の過剰な睡眠には、なるべく目を瞑りたい。

本気であればあるほど、場所を変えて考える時間や忘れる機会も必要になる。

その息抜きなるものを、妻は尊重したい。


夫との人生は長い。

おそらく、夫と仕事の関係よりも長くなる。


ときには、なにも聞かない、言わない。

夫が「趣味」を続けられるように。

妻は目を瞑る。




この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?