佐久間裕美子さんと話して辿り着いた、ピュアな世界を繋いでいきたい話–リアルイノベーター理論

こんにちは、翠川(みどりかわ)です。KATALOKooo(カタロクー) というサービスを通して、本気のものづくりをする人のサポートを事業にしています。

いきなりですが、私はピュアな人がすきだ。自分自身も会社員時代、「みどりちゃんはピュアすぎる」と何度も言われた。誰のためにもならないからやめよう!という意見をすると言われることが多かった。そういうこと言う人いないと会社なんてよくなんないよと思っていたので毎度心も折れずいい続けてたのが懐かしい。今でも世の中のさまざまな職種や業種の中で総じてジャンル問わず、ピュアな人と繋がりたい。

リアルな世界では常に仲間探しをしていて、すきな人には熱烈アピールをして、すぐ仲良くなったような気になる(相手次第でいつでも両思いになれる準備OKなところまで一瞬で到達する)性質なので、そろそろネット上で、ピュアなあなたと繋がりたいと思いこの note を書いています。

先日、「ヒップな生活革命」「ピンヒールは履かない」の著者、佐久間裕美子さんと対談させてもらった。佐久間さんは、弊社のサービス KATALOKoooDEPAAATを使って、SAKUMAG STOREで 「Sakumag Zine vol.1」 や出版されたばかりの「My Little New York Times 限定白バージョン」 を販売したりしてくれてる、憧れのお姉さんです。

対談記事はこちら
ブランドのエンゲージメントを高める発信とは。
ニューヨーク在住ライター 佐久間裕美子さん

今回の対談テーマは発信・拡散。私は二つの会社をやっていまして、 ひとつが KATALOKooo を事業とするモンキーブレッド。もうひとつがシロアナというのですが、いいものを光のように拡散します!みたいなつもりで7年前にはじめた会社なので、拡散は自分にとって生涯のテーマであります。それ故、興味が深すぎて消化するのに超時間がかかった…がこれは note しておかないと!!な結論にたどり着いたので長くなりますが書いてみることにしました。今の時点で note 面白い!と思ってる方は、繋がれる可能性高い気がするので、読んでもらえたらうれしいです。

今回 note としてまとめておきたいのは、

・インフルエンサー/広める人の性質とその種類、その目的、これからの時代

・ピュアな広める人とピュアな作る人の性質の共通点

・ピュア=本質を探求しようとする力、数字で見るピュアな人の割合

という3項目です。早速いきます。

インフルエンサー/広める人の性質とその種類、その目的、これからの時代

広めたい人っていうのはいつの時代にも一定数いて、広告代理店から、編集者、ブロガーまで。広めたいが純粋な動機の人、広めたいかどうかは別として得意な人、広めることを仕事にしてる、いろいろ。どれでもいいけど、私は広めることを使命だと思って信念を持って広めようとする人がすきだし、信頼している。佐久間さんはそのひとり(だいぶ好きなので、対談の写真で佐久間さんを見る目がハートになっている笑)。こういう人って、対談中でも話題にしてますが、なぜ広めることに努めているかというと、「共有癖」を性質として持っているから。

佐久間さんが言っていたのは、

最終的な究極の目標は、この大量生産社会に少しでも疑問を持ってほしいと思うし、世の中を変える一助にはなりたいと思っていて、もしも変えられるのだとしたら、束にならないと社会は変えられないから。

というつもりでフォロワーに向けて発信しているということ。世界を少なからず変えたいと思ってるなら、束にならないといけない。

生粋の広めたい人というのは、自己承認欲求とか生ぬるいものなんか全然通り越していて、使命としてやっているように見える。そして、フォロワーから購買に関しても絶大な信頼を得ているという特徴があります。コンバージョン率が異常に高いんです。弊社は、DEPAAATという影響力のある人がいいと思うものを百貨店のように並べられる(実際は紹介するだけの)サービスをやっていてその中で結果として出ているのですが、5割とかそんな打率叩き出すこともあるくらいです(単価にもよる)。また同時に、人に限らず世界観重視のメディアというのにも、異常なコンバージョン率という同じ現象が起きます。「思想」と「世界観」には、購買にまでつながる強い信頼度がある。これは、ファンにグッズが売れるのとは違うものな気がしています。

一方、広める仕事というのは、みんながみんなそういうものでもないもの。

広告代理店さんの広げ方の場合。年に数回、広めることのプロフェッショナルである広告代理店さんのチームに入れてもらい、超部分的な外注を受けることがある。周りは全員超仕事人、バズるための新しい何かを作る才能がある人もいて毎回とても勉強になりつつ、違和感を感じずにはいられない。大手クライアントさんの仕事は大体一筋縄ではいかず、「でもいい商品だと思うから、がんばりましょう!」と私がいうと「そう(いい商品)ですかねぇ?」とか言われたりする。小さくショックを受けるのだけど、そうじゃないとやっていけないように今の世界はできているし、アートディレクターやクリエイティブディレクターとして表現する人たちはそうやって新しく表現する場を得ているわけだったりもする。その商品自体の良し悪しとは別の次元で、広めるスキルをもったプロの表現者たちが都度集まって仕事人として働いている、これはまぎれもない現実。これを目の当たりにすると、自分が本来関わっている人たちのピュアさ加減に奮い立たされるわけです。

さらに一方で、新時代のインフルエンサーの代表、モテクリエイターゆうこすは、いいと思ってないものをPRするのをお断りさせてもらおうとしたら、賠償金と言われたこわい、というツイートをしていた。

ゆうこす正しい!ゆうこすはそうあるべき!とたくさんリプがついてて、いや私もそうあるべきだと思うけど、契約時にそれを条件にしてなかったってことは、ゆうこすは素でそういうのが少数派って気づいてなかったんだなと世代の違いを感じた…。こういう発言してくれるのはとてもいいこと!(消してないのもゆうこす神)彼女はインフルエンサーのスターとしてこうやってこのまま世界を引っ張っていってくれるのでしょう。


ピュアな広める人とピュアな作る人の性質の共通点

このように、“広める”といってもいろいろあるし、動き方として、いいものだから広めたい!という純粋な矢印の方向で活動できている人って案外少ない。広めることに関してもピュアな人が私はすきだ。

これは、“つくる”をどうしてもやりたい人、“つくる”しかできない人をサポートしたいのと似ている。

ブランドの成り立ちにも色々あって、人気のインフルエンサーが企画をして成り立っていくブランド、制作をビジネスモデル化してうまく展開していくブランドなど、そもそもビジネスとして大きくスケールすることを目的としたブランドがたくさんある。それらと並んだときに、勝たなくていいから負けないようにどうにかしたい。インターネット上で情報として趣味のハンドメイドと並べられて、埋もれて見えなくならないようにはしたい。

ので、本気でものをつくることから始まっているブランドや人に代わって大声でここを見てよ!という人として私は存在していきたいと思っています。

自分のステートメントを発信して、狭い世界でもいいから変えたい。
自分の子供である作品が、手に取った人の毎日を変えたい。
規模の大きさは何でもいいから、世界を変えたいと思っていてほしい。

言い換えると、矢印がピュアなところから始まった人が負けないような世の中にはしたい。=正直者が馬鹿を見ない世の中を目指したいんです。

そういう意味で、共通する両者をつないで相乗効果を狙った、それが DEPAAAT というサービスだったりしますが、これはこちらの別記事に書いてあります。

この長い記事を読んでくれている方には、広める人/作る人、といってもいろんな階層の人がいること、自分の支持したい人はどこの階層の人なのかを知ってもらいたい、そしてそういう目でいつも人やブランドを見てほしいです。


ピュア=本質を探求しようとする力、数字で見るピュアな人の割合

でですね、世の中に対してどうやって何をしようとしているかって話です。

マーケティング界隈の方は(過去の理論でしょと)よくご存知であろう1962年に故エベレット・M・ロジャーズが普及学として説いたイノベーター理論というのがあるのです。

消費者は、

イノベーター
アーリーアダプター
アーリーマジョリティ
レイトマジョリティ
ラガード

の5つにわけれられるという理論で、全体の16%いるイノベーターとアーリーアダプターにアピールすることが新製品普及のポイントだと。水は上から流れるわけですから。要するに、ここにリーチするように製品を打ち出せば、マーケティング的には明るいと。

この理論を見たときの違和感として、ロジャーズはイノベーターとアーリーアダプター向けにマーケティングせよといってるのに、今や大手はレイトマジョリティ向けにやってませんか?!という所。

同時に、私はアーリーアダプターターゲットの施策しかやったことがない自覚があるのですが、その経験の中で16%もいないよーと実感していて(60年前の理論だし)、漠然と2-3%くらいかなと思っていたんです。そして、jigen_1さんがシェアしたこの記事を目にして愕然。

ネットからマジョリティへの認知にはキャズム(溝)が深すぎるという講義(2014年6月の記事)
で永江一石さんが、今のリアルな分布をご自分の体感から推測していました。これ、その通りだと思います。

イノベーター+アーリーアダプター 約10万人 0.1%
・積極的にネットで情報を収集する
・ソーシャルを非常に積極的に運用する
アーリーマジョリティ 約150万人 1.5%
・ネットで買い物したり調べ物はするが、情報収集はあまり行わない。
・ソーシャルは比較的好き
・Yahoo!は見る
レイトマジョリティとラガード 9500万人
・ネットで買い物は、たまにモールで。必要なときのみアクセス
・ソーシャルはLINEなど身内のみでやっている
・テレビはよく見るけど、年齢が高い層は新聞も読む
・芸能人のブログとかは見るし、モバイルゲームはする
・マイルドヤンキー、主婦、若い女性に多い感じ
・ガラケーで一応天気予報とかは見ている感じ?
・ほぼテレビのみ
が、いまの日本の現状では無いかと思うわけです。

さらに、記事の中では、それぞれの層の間には深いキャズム(溝)というのがあって、それを越境してくるというのはほぼないということで、圧倒的に人数の多い層にリーチする方が儲かるから大手がレイトマジョリティターゲットの施策ばっかりやるんだ…と悲しくも納得。

<<記事内に note というサービスは、アーリーアダプターの中では周知のサービス、レイトマジョリティでは知っている人は稀と書かれていて、2014年から4年経ち状況は変わっているだろうけど、変わらずレイトマジョリティまで浸透している体感はほぼない…。note を読んでいる人には通じる可能性が高いと冒頭に書いたのはそれでです。ツイッターの自分のタイムラインで誰ひとり自民党に入れてないのに、自民党が大勝するのと同じ現象(これはもう慣れた)。 >>

私は日本のものづくり業界においてそのイノベーター+アーリーアダプター0.1%を1%に近づける、またアーリーマジョリティ1.5%を3%くらいまで増やしたいと思い活動しているのですが、トータルでそれを10%にすることは残念ながら現実的ではないので目指そうとは思ってません。

じゃあ何を目指すか。現状日本でいうと1.6%くらい想定できるその層というのは、各国に必ずいるはず。なのでむしろそことつながって人数を増やしていこうと思っています。それはインターネットがあるからできることだし、人と人との繋がりがあってこそ実現する話なので夢もある。世界に視野を広げれば、ターゲットは1%でも7000万人。その人数に向けて Say Hello できたら新しい世界ひらけそうな気がしています。ざっくりすぎるけど、楽しいことになりそうな気がしませんか!(というわけで、早速今月末にオランダにいって新しい行商として展示販売会に参加して情報をばらまくところから海外に向けた活動をスタートします。詳細レポート書くつもりです。)

KATALOKoooには、人間国宝のいる窯(錦山窯)からワッペンからスタートしたブランド(ETSUSHI)まで、作っているもの自体の幅はあれど本物を作っている人が集まっていていわばクリエイティブエージェント的なサービスだと思っているので、ある程度の数集まっているからこそ群集として輝いて見せながら、つながるべき人たちとつながっていけると思うのです。

私たちはそういう意識でこれから2020年を目指しますけど、大手さんにはレイトマジョリティターゲットで施策を打つのではなく、本当のトップとして新しい価値を生み出すために、イノベーターやアーリーアダプターから響いていって世界が変わることを目指すんであってほしい。世界的トップ企業は、そこを目指してるはずと思います。そうであってほしい。性善説なリアルイノベーター理論の展開を望みます。水は上から流れるわけで、下に追加しても淀みを広げるだけですから。私は私でできる規模のこととりあえずやって、ピュアな水を少しずつだけど流したいと思います。

こういうことを思って、日々に取り組んでるので、仲間になってくれる人集まれ!私の所にはピュアな作り方でモノ作っている人たちや、広める人が集まってきます。そういう情報が集まってきますし、発信を続けます。今年で平成もおわり、平成生まれの子たちはシリアスすぎ暗いって思うみたいなので、底抜けに明るい感じでいきたいとは思ってます。ピース✌️

そんなわけで、ピュア仲間になってもらえる人、フォローしてもらえたら嬉しいです!!!

スキ!をいただけると、私間違ってない、ピュアな人やっぱりいた!私もスキ!と励みになります。

2019年も、どうぞよろしくお願いします!

KATALOKooo公式サイトでは、定期的に対談記事やクリエイティブに関わる情報などを発信しています。
https://katalok.ooo/

佐久間裕美子さんとの対談記事
https://katalok.ooo/feature/44/

翠川のツイッター
https://twitter.com/midorikawasemi

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