文書きの陥穽3 〜女性向け二次創作小説の場合

前回、前々回に引き続き前回ご紹介した女性向け二次創作小説の書き方に言及してるnoteがいちいち同意できるので続きをご紹介。
↓今回の引用元は以下になります。

今回は珍しくこちらのnoteで書かれている内容で理解できなかった部分がありました。
「映像先行型」の書き手、という言葉です。
この方の説だと「映像先行型」の書き手は視覚表現が先走って他の五感を置いてきぼりにしがち(超訳)、とのことですが……。
おかしいな、文書きの相方も絵描きの私も脳内3Dイメージは五感付きだから置いてけぼりになってないはずなんだけど……。

と不思議に思いながら読み進めると、どうやらこの方の言うところの「映像先行型」とは「視覚先行型」の意味らしい。
それならまあ納得いく。
ただ「視覚先行型」の書き方というのがやったことがないのでいまいちそれもピンと来ないけど。
五感付き3D脳内イメージを書くのが普通なので。

ただ、そういう書き方もあるのか、そしてかなりその書き方する人が多いのか、と勉強になった。

そして激しく同意できるところはやはりあります。

描写を通り一遍のもので終わらせなければ、視点や言葉選びの個性も次第に育ってきます。同じシチュエーションでも、人と違うことを書いていれば、読み手の記憶に残りやすくなります。ついでに言えば、小説が好きな人は、そういうのかなり好きなやつです。

女性向け二次創作小説 考え方を変えてみようの回

これは一言一句間違いなくこの通りです。

あ思い出した。
私思春期に出会った二次創作ジャンルでもんのすごい好きだったサークルさんがあって、絵師さんと文書きさんが組んでて、それはもう大人気だったんですよ。
で、どちらも下手なプロより数段上手い。
特に文書きさんの作品は二次創作にあるまじき素晴らしさで、既に文学で、当時ほんと心の糧でした。
けど、ふとしたことで小説やめちゃったんですよ。
あとは割と裏方に回るというかそんな感じで。
そりゃもう悲しかったですよ。
あんな素晴らしい小説書く人、その後も出てこなかったし。

…と思ってたら、数年後、BLレーベルでデビューした作家さんが現れた。
上の私がファンだった文書きさんとは似ても似つかぬ文体に、出来も勿論追いついてもいない。
なのに、クライマックスに来たら、私が一番と言っていいくらい好きだったあの二次創作の作品のクライマックスシーンと、「小道具の名詞だけ違うものに差し替えたそっくり」だったんですよ。
私はすごい混乱したし、恐慌をきたした。

いや、おそらく。
そのBLレーベルデビュー作家さんは私と同じ文書きさんのファンだったんだとは思う。
それは理解できるけど、しかし。

そのBLレーベルデビュー作家さんはそりゃ、憧れの文書きさんの書いたシーンそのままのクライマックス書いて、憧れの文書きさんと同化できたかのようで嬉しいのかもしれない。
憧れの人の書いたシーン切り取って貼り付けて自分の作品の格が上がったように感じたのかもしれない。
だけど、あの素晴らしい作品のクライマックスを超劣化版にされた駄作を見せられた私はどうしたらいいのか。

私には大好きな作品を汚されたような気持ちになった。
いくら憧れているからって名詞だけ入れ替えただけの劣化版を書くなんて。
だからそのBL作家の作品は二度と読むまいと心に誓った。
まあその後そのBL作家の作品が出たという話は聞いてないけど。

…てなことがあったことを思い出した。
これもまた「先っちょだけ盗んで切り貼り」とも言える。
小説でもやる人いるんだな…。
でも切り貼りした本人だけ気持ちよくても、大好きだった作品の劣化版読まされ完全オリジナルのフリされるのは読者的にはかなりかなり腹に据え兼ねた。
なので紹介したnoteの方の指摘通り「通り一辺倒ではなく、個性を育て、人と違うことを書いてもらいたい」と切実に願う。
大好きなものの劣化版見せられるのってホントしんどいから…。

なんか脱線が長くなってしまった。

本題に戻ると↓もかなり重要な指摘です。

いきなりですが、何故小説を書こうと思いました? 絵が描けないから? いるいる、そういう人いっぱいいる。そのタイプが、前回話した誤用とかよくやらかします。言葉に興味が薄いから。気を付けていこうぜ。

女性向け二次創作小説 考え方を変えてみようの回

いやースパスパ切れ味鋭い。
文章グルメなのでええ加減なの読まされるのしんどいんですよ。
私はものすごく文章にうるさい。
うるさいあまり相方の文書きも「わしが育てた」くらいなので。
いやホントホント。
どうやって相方を文書きとして育てたかは

の後半部に書いた。

「わしが育てた」は置いといて、読むなら前々回〜今回まで紹介してきたこの方のような、「きちんと書ける人」の小説が読みたい。

この方の女性向け二次創作小説の書き方 のnoteは私が紹介した3つ以降も続いてます。
この3つは私が読者として抱いていた要望にあまりにピタリとハマってたので紹介させていただきました。
二次創作小説の書き方をもっと深く知りたい!という方は続きも読了されることをお勧めします。

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