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吉田 翠*詩文*
2021年12月19日 18:01
欺瞞木枠のガラス窓がカタカタと揺れる行き場に迷った嵐の名残りが彷徨う諦めの悪い残響帰る人に差し向ける言葉と待つ人に差し向けようとする瞳聖歌隊から外れた少女の歌がわたしの腕をとるならば軋む寝床で丸くなり今夜見るはずの夢の中で青白く光る事を思い出した細い月はどうやって泣くのだろうか告解の名を借りて頭を垂れる前にわたしは水の枯れた一輪を抱えたまま再びの嵐を待
2021年12月5日 21:07
雪の礫が胸の中を舞えばそれはそれは綺麗でしょうポッと花が咲くように滲んだ赤を凍らせて遠巻きに眺める雪景色背中の傷は容易には見えず気付いた時にはかさぶたと化すマッチ売りの少女はきっと絶望した手持ちのマッチを擦ったとしてもそれだけではほんの指先すら温まる事は無い事を知り遠巻きに眺めた雪景色が何もかもをも閉じ込めてくれるようにと現れる保証もない神に祈ったのだからほ