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2021年12月の記事一覧

詩 欺瞞

詩 欺瞞

欺瞞

木枠のガラス窓が
カタカタと揺れる
行き場に迷った
嵐の名残りが彷徨う
諦めの悪い残響

帰る人に差し向ける言葉と
待つ人に差し向けようとする瞳

聖歌隊から外れた少女の歌が
わたしの腕をとるならば
軋む寝床で丸くなり
今夜見るはずの夢の中で
青白く光る事を思い出した細い月は
どうやって
泣くのだろうか

告解の名を借りて
頭を垂れる前にわたしは

水の枯れた一輪を抱えたまま
再びの嵐を待

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詩 雪の落ちる日

詩 雪の落ちる日

雪の礫が胸の中を舞えば
それはそれは綺麗でしょう
ポッと花が咲くように
滲んだ赤を凍らせて
遠巻きに眺める雪景色
背中の傷は容易には見えず
気付いた時には
かさぶたと化す

マッチ売りの少女はきっと絶望した
手持ちのマッチを擦ったとしても
それだけでは
ほんの指先すら
温まる事は無い事を知り
遠巻きに眺めた雪景色が
何もかもをも
閉じ込めてくれるようにと
現れる保証もない神に
祈ったのだから

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