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エッセイ・コラム

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感じた事をいろいろ書いていきますので、読んでみてください。
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2022年11月の記事一覧

小春日和には

小春日和には

色付く葉のすぐそばで、ひっそりと咲く秋深い時の花を見た。
この季節、昔ならば年末年始のあれこれを思い、慌ただしさも楽しみも感じていたものだった。
それが今では繰り返し考える。
自分が生きてきた年月に、やってきた事やってこなかった事を。
委ねるとは真にどういった事だろうか。単に右往左往しないと、それほど単純な事なのだろうか。
わたしにできるだろうかと。

これから小春日和の時には丹念に掃除をしよう。

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一語一語が育てた文芸

一語一語が育てた文芸

秋の季語に桐一葉と言う言葉がある。
桐の葉が一枚散る様を見て秋の訪れを知る。季節の移ろいを受け入れて黙って落ちる姿に、衰微の兆しを感じると言った意味を持つ。

人の心の機微を内包した情緒豊かな言葉が季語には多い。
季語に定まらない言葉にあっても、豊かな表情を持つ語句が、日本語には多く存在する。

日本人が俳句と言う文芸に行き着くまでには、長い長い歴史が存在する。
実際に節をつけて歌われていたであろ

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