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【学習指導要領#1】特別活動編その1(目標)

 少し忌避していた学習指導要領に学んでいきたいと思います。正直、総則は難しくて、理解に時間がかかりそうだったので、もう少し身近な「特別活動編」を見ていきたいと思います。紙媒体で冊子を持っているのですが、今まで開いていなかったので、綺麗な状態です。何年も前に購入していいたのにお恥ずかしい限りです。

特別活動の目標

 集団や社会の形成者としての見方・考え方を働かせ,様々な集団活動に自 主的,実践的に取り組み,互いのよさや可能性を発揮しながら集団や自己の 生活上の課題を解決することを通して,次のとおり資質・能力を育成するこ とを目指す。
(1)多様な他者と協働する様々な集団活動の意義や活動を行う上で必要と なることについて理解し,行動の仕方を身に付けるようにする。
(2)集団や自己の生活,人間関係の課題を見いだし,解決するために話し 合い,合意形成を図ったり,意思決定したりすることができるようにす る。
(3)自主的,実践的な集団活動を通して身に付けたことを生かして,集団 や社会における生活及び人間関係をよりよく形成するとともに,人間としての生き方についての考えを深め,自己実現を図ろうとする態度を養う。

【特別活動編】中学校学習指導要領

 そもそも特別活動は「学級活動」「生徒会活動」「学校行事」があり、それを総括した目標になっているようです。そして、今はどの教科も三観点になっているのですが、特別活動でもそれが踏襲されているようですね。(1)が「知識及び技能」、(2)が「思考力・判断力・表現力」、(3)が「学びに向かう力,人間性」となっています。解説ではこれらの目標の視点として、「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」の3つを挙げています。確かにどれも特別活動との関わりが深そうです。

国語教員の視点

 ちょっと気になったのが(2)にある【合意形成】という言葉。これは国語科の学習指導要領にも出てきます。
 国語科の第3学年の内容です。「思考力・判断力・表現力」のA領域(聞くこと・話すこと)のオに当たります。

オ 進行の仕方を工夫したり互いの発言を生かしたりしながら話し合い, 合意形成に向けて考えを広げたり深めたりすること。

【国語編】中学学習指導要領

 1学年のA領域のオでは、「話題や展開を捉えながら話し合い,互いの発言を結び付けて考えをまとめること。」とあり、2学年では「互いの立場や考えを尊重しながら話し合い,結論を導くために考えをまとめること。」となっています。3学年の合意形成に向けての布石となっているようです。そう考えると、特別活動は中学3年生レベルの力を求めるものであり、3年間をとおして育んでいく必要がありそうです。
 ちなみに、すでに国語科との関連性は学習指導要領【特別活動編】に明記されています。他教科の名前もでてきますが、国語科への言及が他の教科よりかなり長いです。最初に書かれる教科としての責任を感じます。全体的には各教科で学んだことを生かす場として「特別活動」があるイメージでいいのかなと思いました。実際、現実社会にも近いのが特別活動ですものね。

雑感と次回予告

 なんとなく行ってきた特別活動ですが、学習指導要領を読むと納得できる部分が多くあります。「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」どれも必要なことであるし、どれをとっても言葉とは切っても切り離せない気がします。そうすると、国語教員としては国語科の役割の重要性がより感じられます。また、ちゃんと目標を理解することで活動の流れも見えてきそうです。もう少し、意図的に学級活動を仕組む必要性を感じました。日々、反省です。
 さて、次回は「学級活動」「生徒会活動」「学校行事」のなかの「学級活動」を見ていきたいと思います。これから、新年度を迎えるにあたって、学級経営にも生かせるのではないかと思いますので、早めに見ていきたいです。

 最後に、この記事は私の主観の入った大まかな内容であり、一部に過ぎないことをお伝えしておきます。その点、学習指導要領の解説が優秀すぎて毎回感動します。長いのだけが難点です。大学等で体系的に学習指導要領について学び直したいものです。

では、また。


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