【短編小説】ネコとキーコの青い空(最終回)
ずっとそばにいてあげるから
その夜、ふたりはまた同じ家のコンテナで一晩過ごすことにした。夜明け前、ネコはぐっすり眠っているキーコを残して、そっと出かけていった。
空気が湿っている。雨になるのかもしれない。ネコはこの辺りの猫たちが集まる公園へ急いだ。もう家に戻るだけなので、今さら集会に顔を出すこともないのだが、ここで一番のボスである昔馴染みの猫に、久しぶりに会っておこうと思ったのだ。堂々とした風貌の、ネコも認める立派な猫だった。
「あいつもかなりいい年だろう。元気でいるの