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企業がSDGsに取り組むメリットを10個挙げてみた!

これまでの投稿で、SDGsの17の目標に関する投稿について、6回の投稿を行ってきました(↓参照:これまでの投稿のまとめ【最終版】)。

これらの投稿では、SDGsの各目標の事例情報としては、役に立つと思いますが、「企業がSDGsになぜ取り組んだ方がいいのか」ということついては、具体的には述べて来ませんでした。

そこで、本日の投稿では、「企業がSDGsに取り組むメリットを10個」にまとめてみました。

各企業にとって、求めるメリットは異なるかもしれませんが、自社でSDGsに取り組んでみようと考えている企業の方には、必ず参考になると思います。


1.企業の経済面に関するメリット

企業の経済面に関するメリットを3つ挙げてみました。

企業はSDGsを推進することで、何らかの経済的メリットがないと、活動を継続することができず、その結果、企業の成長が望めません。

SDGsを推進する場合は、自社にとっての経済的メリットを強く意識することが必須だと考えています。

1-1)❶ビジネスチャンスの獲得

SDGsの17の目標は、世界が直面している解決すべき課題そのものです。

即ち、これらの課題解決への取り組みは、新たなビジネスチャンスとなる可能性が極めて高いです。

SDGsの達成により、2030年までに世界で年間1,000兆円以上(日本のGDPの約2倍)の経済価値が生まれるという予測もあります。

SDGs17の目標を通じ、問題解決のための新規事業の創造や、他業種との協働など、さまざまな働きかけをする機会が生まれます。

SDGsの目標を踏まえた上で、自社がどのように社会課題の解決を図ることができるか、そしてそのことで、自社のメリット(売上や利益の増加)に導くことができるかを考えることで、これまでにないイノベーションやビジネス開発の可能性が広がるはずです。

1-2)❷コスト削減

環境への負荷を抑えるために、省資源(工場ロスの削減、容器包装の軽薄短小化 等)や省エネルギー対策(省エネ機器の導入、生産の効率化)を推進することで、コストを削減できます。

同時に、それらの活動や商品をアピールすることで、人や環境にやさしい企業としての社会的な信頼を得ることもできます。

さらには、働きがいのある職場環境の整備に取り組むことは、従業員の満足度向上にもつながり、人材の定着率が高まれば、採用コストを抑えることも期待できます。

1-3)❸資金調達を有利に

近年、ESG(Environment:環境、Social:社会、Governance:ガバナンス)を考慮した投資が投資家に重要視されています。

SDGsに取り組むことは環境(気候変動、海の豊かさ、陸の豊かさへの対応 他)や社会(貧困や飢餓への対応 他)、あるいはその両方に貢献することとなります。

このように、企業がCSR(企業の社会的責任)を果たすことは資金調達の観点からも非常に有利となります。


2.企業のリスク回避

近年は、如何に順調に成長している企業でもリスク対応をしっかり行っていないと、一気に業績が転落してしまう可能性があります。

SDGsの推進は、そういった企業のリスク対策にもなっています。

2-1)❹生存戦略、将来のビジネスリスク回避

SDGsに取り組んでいない企業は、将来的に大きなリスクを背負うことにつながりかねません。

SDGsに取り組まない企業は、世界で取り組む課題に無関心というイメージが付いてしまい、サプライチェーンから外されたり、株主や地域の支援を得ることができなくなったりと将来的に大きなリスクを負う可能性があります。

特に、SDGsへの対応がビジネスにおける取引条件になる可能性があり、持続可能な経営のためにも、SDGsの取組が必須となっていくでしょう。

近年は、製品のライフサイクルにおけるSDGsの取組みも重要視されており、大手企業と取引のある中小企業も「SDGsは自社には関係ない」と高を括っているわけにはいかない状況になっています。

さらには、SDGsの目標やターゲットに合わせ経営をすることで、逸脱した不正行為や問題行動なども防ぐことができ、透明性の高い経営ができるようになります。

2-2)❺環境面での貢献とリスク回避

SDGsの目標に従って、自社の環境面の課題や活動を整理することで、地球環境への貢献とリスク回避ができます。

例えば、エネルギー使用量の削減、水使用量の削減・排水の管理、資源や廃棄物の使用量削減・再使用・再利用、温室効果ガス排出の削減 等です。

エネルギー、水、資源、廃棄物、温室効果ガスの削減は、企業として実施すべき社会的な責任のひとつであり、自社活動をSDGsの目標・ターゲットと照らし合わせることで、抜け落ちがない環境対応が可能となります。

排水や廃棄物の管理を徹底することで、自社による汚水の拡散や違法投棄に対するリスク回避が可能になります。

排水や廃棄物の拡散は、原状回復のために莫大な費用が掛かるとともに、企業イメージの大幅ダウンにも繋がりかねないため、確実な対応が必須となります。


3.社会および人に関するメリット

3-1)❻企業イメージの向上や効果的なブランディング

SDGsに取り組む企業は社会に対して責任を果たす企業として認識され、企業イメージの向上や顧客や投資家へのブランディングにも非常に効果的です。

こういった先進的な取り組みを行い、それらを企業内外に情報発信することで、高い企業イメージ、高いブランドイメージを得ることができます。

こういった企業には、先進的な思考をもった優秀な人材が集まり易くなり、人材の採用においても、非常に有利になります。

3-2)❼地域での信頼獲得

事業の創出、消費の拡大、雇用の創出、地域課題の解決、ボランティア、防災協力などで社会や地域に本業で貢献することが、地域での信頼獲得になります。

3-3)❽コミュニケーション・ツール

SDGsの目標は、全世界共通の枠組みであるため、社会課題の解決に取り組む企業を、他企業や自治体、NPOなどと結びつけるきっかけになります。

また、社内においても、企業の主要目標をSDGsで表現することで、目指す目標に対する一体感を醸成することができます。

従業員も自分の活動がSDGsに繋がっているということで、会社や仕事に対する満足度が高まり、仕事へのモチベーションも向上します。

3-4)❾人材不足の解消

SDGsの目標に照らして、人間らしい職場環境をつくることで人材の定着率も高まります。

その結果、企業イメージが向上することで、「この企業で働いてみたい」という人が増える可能性があります。

3-5)❿ステークホルダーとの関係性向上

SDGsは世界共通の目標であり、企業がSDGsに取り組むということは、CSR活動としても非常に重要です。

企業がCSRを果たすことで、信頼度も高まり、ステークホルダー(株主、経営者、従業員、顧客、取引先、地域他)との関係性も向上していきます。

逆に、SDGsに取り組まない企業は、将来的にサプライチェーンから外されたり、株主や地域の支援を得ることができなくなったりする可能性もあります。


4.まとめ

私の過去の投稿で、何度か説明していますが、企業には経済的価値(売上・利益)と社会的価値(社会課題の解決)の2つの価値があります。

持続可能な企業になるためには、その2つの価値の共通部分を大きくすることが必須となっています。

実は、その共通部分を推進する指針として、SDGsをおいてみると、企業の進む方向性が見えて来ます(↓下図参照)。

本日の投稿の10個のメリットは、いわば、この共通部分のメリットを如何に生み出していくかの参考になると思います。

SDGsも日本では、認知度が高まり、中小企業といえども、無視できない、もしくは、やって当たり前の存在になって来ています。

この投稿を参考に、自社にとって、何ができるかを考えてみては如何でしょうか。


【引用・参考書籍およびwebsite】
◆SDGs見るだけノート(宝島社、笹谷秀光監修)

◆SOFIA website: 日本企業がSDGsに取り組む目的・メリットは?企業の事例とともに紹介

◆リクルート スタッフィングwebsite: 企業が「SDGs」に取り組むメリット|SDGsとCSRの違い

◆SDGs CONNECT website: 企業がSDGsに取り組む4つのメリットを徹底解説|日本企業の取り組みやデメリットも

◆SDGs・サステナブル経営 研修・講演の空心website: SDGs企業 メリット デメリット


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