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2040年の未来予測❸:DXが変える2040年のSDGs目標2「飢餓をゼロに」

1.各省庁が描く未来

これまでの投稿では、内閣府(2025年)、総務省(2030年代)が描く未来のイメージについて紹介して来ました。

そして、文部科学省が2040年の未来予測を令和2年版科学技術白書で紹介しています。

【2025年の未来】
◆内閣府ホームページ: イノベーション25「イラストで見る20のイノベーション代表例」

【2030年代の未来】
◆総務省ホームページ:「2030年代に実現したい未来の姿と実現に向けた工程イメージ」

https://www.soumu.go.jp/main_content/000562473.pdf

【2040年の未来】
◆文部科学省ホームページ:令和2年版科学技術白書の第2章「2040年の未来予測-科学技術が広げる未来社会-(Society 5.0)」

それぞれの描かれた未来を簡単に言うと
◆2025年の未来(内閣府)は、2025年には、ここまで技術が進行するのかと驚きました。

◆2030年代の未来(総務省)は、その2025年の未来がより具体的に進化し、夢のような技術が溢れていると思いました。

◆そうしで、期待して見た2040年の未来(文部科学省)は、内閣府や総務省が描く未来と比較して、より現実的で、思ったような技術革新があまりないように感じました。

具体的には、2040年の未来は、SDGsを強く意識して、具体的に文部科学省が(もしくは日本の大学が)どのような技術開発に取り組むかというスタンスのようです。

これまで、この2040年の未来について、2回投稿(↓参照)しましたが、本日は、ホームページで紹介されている2040年の未来技術(DX)とSDGsの関係について紹介したいと思います。

https://note.com/mickey_j/n/n4d9e8268a7ff


2.2040年の未来技術(DX)をSDGsと照らし合わせる

文部科学省の科学技術白書で、2040年の社会の姿を、「無形または有形」、「個人または社会」の観点で、4つのグループ(下図参照)ごとに紹介しています。

この図は、未来技術を発想していく上では、抜け落ちなくアイデアを出せますが、この図をもって未来技術を説明しようと思うと、非常に分かり難くなっていまうと感じました。

前回の投稿では、この図の左上の「無形・個人」の事象に含まれる技術を紹介しましたが、本投稿からは、より未来技術を理解してもらえるようにSDGsの目標毎に紹介しようと考えました。


3.2040年のSDGs目標2(飢餓をゼロに)を支えるDX

SDGs目標2は、「飢餓をゼロに」です。

世界から飢餓や栄養不良をなくすためには、持続可能な農業を促進し、農業生産性の改善をしていくことが重要です。

そのために、文部科学省はどんな未来技術を想定しているのでしょうか。

下図がSDGs目標2に関する2040年の技術です。

3-1)無人・精密農業

これは、GPSを活用して、自動運転トラクタを稼働させる技術です。

農地は、道路と異なり凹凸があり、また土の硬さや肥沃度合いが異なります。

また、農業は、天候や気温、湿度、日照時間、風等の外部環境にも大きく影響を受けます。

無人・精密農業を行うためには、高精度のGPS技術、凹凸や土の硬さ等を解析してトラクタを自動制御する技術が必要になって来ます。

また、あらゆるデータからAIにより、いつ耕すのか、いつ水や肥料を与えるのか、害虫や鳥をどのように撃退するのか等のあらゆるものを想定することが必要になって来ます。

そういうことが可能になれば、世界中で無人で大量の収穫をすることができるようになると思います。

3-2)高度農業ロボット

これは、現在人手で行っている作業を全てロボットに任せようというものです。

特に、日本のように農業に従事する人が高齢化している地域においては、人手をロボット化することは非常に意味があると思います。

但し、こういったロボットの技術は非常に高度で重要だと思いますが、世界的な食料問題の解決のためには、あまり役立たないのではとく危惧も感じました。

3-3)新しい発想の技術に乏しい!?

ここに挙げた2つの技術については、目標2が目指す「農業生産性の改善」には寄与すると思いますが、「持続可能な農業の促進」になっているのかは疑問を感じます。

結局人手を機械に置き換えるだけで、持続可能な農業の根本解決には直接アプローチしていないようです。

そういう意味では、全く新しい発想、例えば「培養肉」の技術開発のようなものがないのは非常に残念です。

世界は今、培養肉の開発に凌ぎをけずっています(↓参照)。

現在の文部科学省には、このように農業を根本的に変えるような発想がないのが寂しい限りです。

2050年に向けては、そんな夢のような技術を次々挙げて、日本に刺激を与えて欲しいと思いました。

今後の投稿では、他のSDGs目標についても紹介したいと思います。


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