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イノベーション

不遜ながら、ぼくは教員の中では上位1%に入るほど本を読んでいると思います。特に、経済学や社会学系の本は、個人的に好きなこともあり今でもよく読んでいます。
ドラッカーを始めとした多くの経営学の神様たちが、イノベーションに関して共通のことを述べています。それは「イノベーションは、捨てることから始まる」というものです。
 
翻って、教育業界を見てみます。
今までの教育改革と謳われてきたものの99%は、足し算です。なぜなら、捨てることを嫌がる人たちがたくさんいるから(なので、一概に「文科省の怠慢だ!」と怒るのは、ちょっと違います)。しかしながら、行政の一部の人たちは捨てることの大事さを分かっており、そうしたモデルケースを欲しています。
 
何かを捨てない改革は、すべて失敗します。「すべて」と断言できます。なぜなら、限られた予算や人員しかいないのに業務を足し算するだけでは、継続はできないからです。では、どうするか。本当は「捨てる」を前面に出せばいいのですが、それだと「捨てたくない」人たちに潰されます。したたかなやり方は「すてること“も”できる」を改革案に盛り込むことです。
 
捨てることが可能だと知れば、それに気づいた少数の人たちは捨てます。その中に成功例が生まれれば、それが広がります。そうして、少数の人たちの中から生まれる成功というのが「イノベーション」なのです。
 
ぼくが提唱しているのは、まさにこの部分。すてること「も」できるということを、多くの人に届けたいと思っているからです。もちろん、99%の人はやらないでしょう。しかし、1%ほどは実際に捨てる人がでてくるのです。そして、そのための武器をぼくは配っていきたいと思っています。


 

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