負担軽減&ICTスキル向上のため「情報委員会の設置」の提案
はじめに
ぼくは、この記事を書いている2024年度で、4年連続「情報担当」の公務分掌を任せてもらっています。個人的にはICTについて興味があることもあり、こうした仕事を任せてもらえるのは嬉しい限りです。しかし、やはり学校にあるタブレット端末の管理はとても大変です。今の勤務校で言えば、約500台のタブレット端末をぼく1人ですべて管理し、不具合に対応し、授業のサポート等まで行わなければいけない状態です。正直言って、無理ゲーです。とても持続可能な働き方とは言えないでしょう。
そこで本記事では、こうした情報担当の仕事の負担軽減と、子どもたちのICTスキル向上を狙って『情報委員会の設置』を提案したいと思います。あまり聞いたことのない例かと思いますが、働き方改革としても良い提案だと思っているので、ぜひ最後までお読みください。
委員会活動とは
まず、委員会活動とはいったいどのようなものなのでしょうか。それについて、Copilot(生成AI)に尋ねてみると、以下のような回答をしてくれました。
ここから分かるように、委員会活動では子どもたちが自治的に学校の仕事を行ってくれるものです。なので、GIGAスクールが始まって全児童生徒にタブレット端末が配布された今、ここに子どもたちの活動を絡めることは、教育的にも非常に大きな意義があると考えます。では、実際に情報委員会を設置した場合、どのような活動を子どもたちに期待できるでしょうか。その具体を以下に考察していきたいと思います。
情報委員会の活動内容例
① 初期対応
校内にあるタブレット端末を、情報担当の教員1人がすべて管理するのは無理ゲーです。そこで、委員会の子どもたちに初期対応の仕方を教え、基本的にはまず委員会にタブレット端末の初期対応をお願いすることができます。初期対応といっても、そこまで難しいことはありません。「再起動してみる」「接触不良がないかケーブル等をチェックする」「OSやアプリのアップデートをする」といったことです。これらの多くは、子どもたち自身でも出来る簡単なものです。なので、委員会活動の際にこれら初期対応の仕方を一通り教えておけば、子どもたちに対処してもらえるでしょう。
ここで治らなかったものを、情報担当の先生が引き取っていけばいいのだと思います。これだけでも、情報担当の負担はかなり軽減されますし、子どもたちのICTスキルの向上も期待できると、一石二鳥ではないでしょうか。
② ルールづくりに参加
各学校では、タブレット端末の使い方についてのルールをある程度決めていると思います。しかし、それらの多くは、先生方「だけ」で決めたものだと思います。それでは先生方の意見を子どもたちに押し付けているだけです。これは教育的とは言えないとぼくは考えます。
そこで、こうしたタブレット端末の使い方については、子どもたちの意見を吸い上げて委員会で決定していけばいいと思います。もちろん、今までに作られたルールについてもきちんと話し合い、最終的には校長先生に判断してもらう必要があると思います。その結果、何も変わらないという場合もあり得るでしょう。しかし、ルールづくりに子どもたちが参加することで、自治感覚が養われるという側面は、教育上とても意義のある事だと考えます。
③ ICTスキルの向上
情報委員会の活動のメインは、児童生徒のICTスキル向上にあると思います。それは、委員会の子どもたち自身もそうですが、学校全体としてICTに触れる機会をたくさん作るということが重要です。
例えば、ぼくの知っている事例だと「タイピング大会」を校内で実施し、各学年のタイピング速度の速い子をランキング形式で発表するという活動をしている学校がありました。
または、全校で使えるアプリを使い、学年ごとに行事プロモーションビデオを募集するといった活動も考えられます。そこで各学年から挙がってきたPVをまとめ校内で流せば、校内行事を盛り上げることができるのではないでしょうか。
ぼくは行事用ムービーはすべてCanvaで作成するのですが、Canvaであれば共同編集ができ子どもたちの創造性を発揮しクオリティの高いPVができるのでとてもオススメです。
Canvaを使ったムービーのつくり方については『6年生を送る会』を例に別noteにて紹介していますので、そちらもご参照ください。
さいごに
いかがだったでしょうか?
実は、2024年現在ぼくの勤務校で「情報委員会」は設置していません。なので、ここまで書いた内容は、ぼくの実践をもとにしているわけではなく、他の学校の事例であったりぼくが出来たらいいなと思ったことを書いたりしたものです。
しかし、前述したように情報委員会を設置することで、担当の先生の負担を軽減し、子どもたちのICTスキルの向上等にも寄与できることは間違いないと思います。ぜひ本記事をお読みの先生方で、ぼくの考えに共感頂いた方は、勤務校で提案なさってみてください。ぼくも、設置できるよう1年かけて管理職と相談していきたいと思います。
また、こうした学校内での働き方改革についての提案は、このnote以外にも、各種SNS等で発信しています。また『定時退勤がちサロン』というオンラインサロンを運営しており、先生方の働き方のサポートを行っています。こうした発信活動に興味のあるかたは、下記にぼくのX(旧Twitter)のリンクを貼り付けておきますので、ぜひこちらからお声かけください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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