みちのそら

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最近の記事

何もしないことをする

「みちのそら おえかきワークショップ」についてのおはなし  自由に絵を描く。 みちのそらのおえかきワークショップでやることはそれだけです。好きな画材で、好きな絵を描きましょう。何を描いてもどれだけ描いても良いし、描かなくても、良いのです。  自由、ということの難しさに、とまどう人もいるかもしれません。制限がありお手本があり目的があり目標があり方法があり正解がある方が、安心して取り組めたり、意欲がわいたり、達成感を得たりするでしょう。そこにある楽しさや学びや成長も大切です。

    • 生井巖展のこと

       大変だ、と思ったのです。生井巖(なまいいわお)さんの作品に初めて触れたときのことです。ただならぬものを見てしまった。しかも今目にしているものの向こうに控える計り知れない世界の存在に衝撃を受けたのでした。  今回の展示では、はがき大のカット絵約300点をご覧いただけます。小さな墨絵の一枚一枚に、そこに描かれた植物や器物の呼吸を感じ引き込まれてしまいます。  それから、生井巖さんが日々描きこむ、日記のようなスケッチブックのようなノートも展示しています。そしてこのノートが、と

      • 年末年始の 練習 のこと

        木版画のこと。 浮世絵版画に魅せられて、美術館で繁々と眺めていた日々がありました。その技法について知ったときの驚きといったら、思い出すだにどきどきしてきます。そんな技法で、このような絵が、人間の手で、本当に作られるものなのか、不思議でたまらなくて、それで、自分の手で試してみたくなったのでした。 版画家の工房へ見学に行き、木版多色刷の作品が生まれる現場を見せてもらいました。弟子入りはしません。とにかくよく見て、それで自分でやってみようと、思ったのでした。やってみたら、図案も、

        • 本屋の本 離島の本屋

          本屋の本がとても好き。 本屋には本屋ごとにそこだけの空気や時間がありますね。人には本屋が必要だから、離島にだって本屋があって、人が本を買いに行く。離島だって離島でなくたって、それぞれの本屋はそれぞれにおもしろいのだけれど、離島の本屋ばかりを旅するこの本は、離島と、本屋、2つが重なるコアなアイテムが収集されていくのがまたさらに興味深く。 著者の角度のある視線と軽やかさのある語り口が楽しい。 この本が、ひとりでも多くの人の手にとられたらいいな、と思う。 そしてそんなふうに思う本が

          5周年と自粛休業とオンラインショップとオリジナルグッズのことなど

          5周年のお祝いにと、不思議な色合いの紫陽花が届きました。 緑と紫、緑と紫。きれいで、ずっと見てしまう。 みちのそらをはじめて5年経ったと同時に、3週間の自粛休業ということになりました。これまでのこととこれからのことに思いを馳せたい時に、感染を広げる可能性への不安と休業の不安を抱えることになったのでした。 本来なら休業中にできることややるべきことはたくさんあるはずです。しかし不安の方が大きい状態では考えたくないことばかりで、結果毎日、ぼんやりとすごしました。していた

          5周年と自粛休業とオンラインショップとオリジナルグッズのことなど