見出し画像

はたらくことは成長すること


12月から福祉の世界に飛び込み、就労支援を担っています。
障害と向き合いながら、自分らしく働きたいと思う方々をサポートするお仕事です。

「はたらくってなんだろう」

みなさん必ず、この壁に直面しています。

最低限の生活するため?お金を稼ぐため?
家族のため?自己成長のため?
はたまた、社会貢献のため?
人によって定義が異なるので、自己理解を深める必要があります。
その作業をお手伝いしていると、苦労している様子が伺えます。
そして、私自身も苦手とする作業なので、難しさがよく分かる。
何度もお話を重ねながら、内省を促す問いかけを心掛けています。


今の会社は3社目。私は20代のうちに2度の転職を経験しています。
傍から見ると多い方になるのでしょうか?
「職種も異なるし、一貫性がなくフラフラしているように見えます」
あるエージェントに、こう言われたこともありますが、自分では転職してよかったと思っています。

はたらくことは成長すること

社会人6年目の私が、こう思い始めたのは新卒の頃でした。

1社目:地方広告代理店

大学時代はマスメディアを中心に学び、発信する仕事に就きたいという思いから、広告広報をメインに就活。
地元の企業から内定をいただき、様々な媒体に携われる点に魅力を感じたので、Uターンする形で入社することになりました。

わずか1年半とは思えない、濃密な時間。
希望通り、店内販促/動画制作/チラシなど
様々な媒体に携わることができました。
自分が制作に携わった作品は、全国の店舗に納品していたため、旅行先で必ずその店舗に寄り、納品物を確認することがやりがいでした。

働き始めて半年が過ぎた頃のこと。
「大学生の頃より、思考が停止している気がする…」
こう思い始めるようになりました。

全国規模の大手クライアントに振り回される毎日。
車通勤だったので、0時まで仕事するのは当たり前。
繁忙期は朝日がデスクを照らし始めた時間に帰宅していました。
休日に、鳴りもしない着信音が聞こえてきて、慌てて鞄をあさることも。

紙を読み上げるだけの、会議とは言えない時間。
降り続く仕事をいかに裁くか、日々追われているうちに、いつの間にか売上目標が達成しているといった、戦略的なロジカル皆無な環境でした。
優秀な中堅社員は次々と辞め、
先輩達の働きぶりは、お世辞でも尊敬できるものではありませんでした。

「あれが数年後の私なの…?」
「ここに居続けたら、私の人生が終わってしまう」

目の前の環境が嫌で嫌でしょうがなくて、転職という口実を使い、苦痛な日々から逃げ出したに過ぎないかもしれません。
今振り返ると、数年後のキャリアビジョンが
全く描けないことに不安を感じていたんだと思います。
たった1年半の濃密な時間。
支え合える仲間に出会えたこと、
ストレス耐性や調整力が身に付いたことは、感謝しています。


2社目:NPO団体

引き続き、発信する仕事に就きたいと思っていた中
広報部での募集を目にしました。
業務内容はCSだったものの、
いつか広報の仕事にも携われるかもという思いで転職。

ロジカルであり、変革が望まれ、常に自分の意見を求められる。
目まぐるしい激動の中、日々揉まれながら毎日脳みそフル回転。
前職とは真逆な環境で刺激的な4年間を過ごしました。

CS業務ではマネジメントも経験し、
2年目からは一部広報業務にも携わることができました。
様々な業務を経験した中で、気づいたこと。
それは「toCコミュニケーションが得意」ということでした。

「必死に作った広告は誰のためなのか」
広告代理店時代に抱いた違和感です。
もちろんクライアントのためであり、消費者のためでもあります。
購買効果を計測することもできたはずですが、
不特定多数へ発信しっぱなしだった経験が、モチベーション低下の要因でもありました。

その点広報活動は、ある一定のステークホルダーへの発信でしたし、反応が定量/定性共に確認できたので、それはそれは楽しかったです。
今後極めていこうか悩んだ分野でもありました。
が、それよりも「個人との対話」が楽しくもあり向いていると思うようになったのです。


CS業務では、数えられないほど大勢の方とお話し、
時にはクレームを受けることも。
一人ひとりの想いを聞き出し、対個人として向き合った先には、分かりあえる時間が必ずやってくることに気づきました。
その後のイベントでお声がけいただいたり、メールをいただいたり。
一瞬の出来事が、その人の記憶に残っていてくれたことが、とても嬉しく思うようになりました。

そんな時、前職の同期が精神の不調に陥ったとの連絡が。
電話で状況を聞いたときに、涙が止まりませんでした。
「違う世界に飛び込んでもいいんじゃないかな」
少しでも前向きになれたらと発してみたものの
この言葉は全く受け入れられず、
私のように簡単に逃げだすことも拒み、
彼の真面目な性格が自分自身を苦しめているように見えました。

外部環境で人生が左右されてしまうこと。
私自身も学生時代から問題視しており、
NPOではこの課題解決を事業としていました。
自分の中でこの課題感が再び膨れ上がってきたタイミングと、自分の得意に気づいたタイミングが重なったこともあり、勉強したい欲に駆られ、キャリアコンサルタントの資格を取得。
キャリアを中心とした軸でtoCコミュニケーションを活かせる職種を求め、再び転職を決意しました。

3社目:就労移行支援事業所

入社して1か月。福祉分野は全くの未経験。
分からないことも多い中、温かい同僚に囲まれて日々奮闘しています。

はたらくことは成長すること

今までの経験が活かせるとき、成長を感じ
成長を求めるために、新しい業務に挑戦する。

これが私のはたらく定義です。

事業所のスタッフとして、通所されてるみなさんが
自分のはたらく定義が少しでも見つけられるよう
あらゆる角度からサポートしていきたいと思います。
そのために、まずは自分がもっと成長しなければ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?