生姜を楽しむ
今日、10月26日は秋の土用の間日に当たります。
2021年の秋の土用は10月20日から11月6日まで。
1年に4回ある土用期間は季節の変わり目に当たり、次の季節に向けてエネルギーを蓄える時期。そして、文字通り、「土」とつながる時期でもあるので、引っ越しや旅行などの大きな移動や、土を動かしたりすることは避けたほうが良いとされています。
そんな、土用の時期にも、間日(まび・かんじつ)という日があって、その日は特別、そういった禁忌が無い日。
で、今日、10月26日はその間日。ちなみにあと28日と30日も間日に当たります。
だからというわけでもないですが、やはり、知ってしまえば気になるわけで。(土いじりくらいならば関係ないと思いつつ...)
今日は心置きなく土いじり。生姜を抜いたり、ハーブの根本の草を抜いたり。実は今日、外付け湯沸かし機の調子が悪くて修理が入ってしまい、そんな日は落ち着いて手仕事に向かえないため、いつ呼ばれて作業が中断されてもいいようなデスクワークや土いじりをしているわけでもあります。
無農薬で化学肥料を与えていない土はふかふかです。
ごっそり抜けました。もうすでに生姜の匂いがふんわり鼻につきます。
土をはらい落として、収穫。
100グラム越え。それだけで嬉しい。前回の手仕事では、金木犀9グラムでしたからね...
ジンジャーエールシロップ。簡単です。生姜と同量の氷砂糖と水で約20分煮詰めるだけ。粗熱が取れたら、たまたま頂き物のスダチの果汁を1個分。もちろん、レモンでも。
薄桃色が美しい。
奥に見えるのは、汁を絞った生姜に砂糖を絡めたもの。副産物の生姜を酢に漬けようか、砂糖を絡めようか、どっちにしようか悩む...。贅沢な悩みだと思う...
お気に入りのココナッツシュガーを使って鍋で砂糖を溶かしながら絡めます。そもそもが茶色なので、カラメル状のタイミングがよくわからず、「ぬれ煎」的な出来上がりに...。しっかり煮詰めたほうが、冷めた時に硬くなってくれます。
シロップを早速、炭酸水で割っていただく。氷砂糖で煮たシロップはスッキリしていてキレが良い。ココナッツシュガーの生姜は、コクがあって間違いなく美味しい。
葉っぱは今夜の生姜風呂に。
終わりに、自然栽培の座学を受けて感じたことを少し。
農薬を使わず、化学肥料を使わない、有機肥料も使わないで、作物を育てることは、作物のありのままの姿と共にあること。けれど、『使わない』ということは放置しておくこととは意味が違うし、そういう態度とは程遠いものが自然栽培にはあります。
自然栽培に携わる人たちは、まさにクリエイター。いつも試行錯誤して、自然界と共存することを慮っている。自然は言葉を持たない。だから、言葉なき言葉を聞こうと耳をそば立てるし、じっと観察をしたり、時には指先で時には鼻腔で感じ取ったりしている。そして、しばしの沈黙の後、どんな言葉がその人の口から出てくるのか、そばにいる私たちはじっと耳をそば立てるのです。
家庭で菜園をやっているくらいの私には計り知れない世界が彼らの背後にはあります。憧れのような尊敬のような、尊い気持ちが彼らに対して溢れてきて、そんな彼らが感じていることをほんの少しでも追体験したくて、私はこの小さな場所で土を触っているのかもしれません。
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