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1029/1096 人間らしさ全開で言ったら

吾輩は怠け者である。しかしこの怠け者は、毎日何かを継続できる自分になりたいと夢見てしまった。夢見てしまったからには、己の夢を叶えようと決めた。3年間・1096日の毎日投稿を自分に誓って、今日で1029日。
※本題の前に、まずは怠け者が『毎日投稿』に挑戦するにあたっての日々の心境をレポートしています。その下の点線以下が本日の話題です

1029日目。若い世代を見ていると、彼らに人類の未来が託されていくことが嬉しい。若い人たちはすごい。わたしたちの持っている枠を軽々と超えたまま生まれて、その広い遊び場に臆することなく、飛び回って生きられる。

それは、それまでの世代がそれよりもうちょっと狭い枠を、その前の世代がそれよりさらにもうちょっと狭い枠を、ずっと使いこなし使い古して経験済みにしてきたことによる賜物だ。

われら人類は、その時代時代で課せられた枠を内側から破ってあり方を広げてきた。そして、次の世代をそれまでよりもう少し広いフィールドに放ち、そこで遊ぶことと、そこに新たに現れた枠を破る役割とを彼らに預ける、ということを連綿と繰り返し続けている。

だから若い世代の背中の羽は、人類みなでこしらえたものだ。若い世代は、人類史のすべてが創ったものだ。それは宇宙史のすべてが創ったものだ。わたしたちはその一端を担っている。わたしはそれが、誇らしい。

だからわたしは、自分の枠を自分で破りたい。それはこの宇宙史における塵よりも小さな変化であり、だが若い世代の羽の綿毛の一繊維にはなるのだ。それはこの宇宙の未来を永劫に変える。ひとりの命の重さというものはわたしにはわからない。だがそれは宇宙ひとつを変える力の源だ。

枠が破れるのであれば、なんだっていい。自分のどこかが、それをこの毎日投稿でやっていることを知っているから、ここまで続いているのだろうと思う。

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わたしは、この宇宙で起こっていることを切ないと思う。地球の大気圏の内側で起こっていることなんかもう、めちゃくちゃに切ないと思う。

せっかく出会えても、絶対に別れるから。
愛していたのに、失われるから。
生まれたのに、崩れるから。

玉のように光る新しいものも、転がるほど可笑しいものも、ぴかぴかに祝ったものも、お供えして大切にしたものも、命に代えて守ったものも、どんなものにも、存在させる力が尽きるときがくる。

それがね、100%なんだよ。どこまでも、どこまでも、どんなものであれ、それが100%なんだよ。なんで100%なんだよ。自分でむせて恥ずかしくなるほどの人間らしさを全開にして言ったら、すげえ切ないんだよ。惜しいんだよ。なんで絶対なんだよ。

愛させておいて、恋させておいて、親しませておいて、絶賛させておいて、神だと呼ばせておいて、そんなに素晴らしいと気づかせておいて、なんで100%消えてしまうんだよ。なんでも、どんなものも。その上に立ったらつい世界一でかいスピーカーで爆音でボン・ジョヴィを聴きたいと思ってしまうほど雄大なグランドキャニオンとか、うっかり神の存在を信じちゃいそうになるくらい不思議できれいな虹とか、天国の生クリームの匂いのするふくふくの赤ちゃんの肌とか、尊さと愛くるしさに耐えるにらめっこの勝負で絶対に負けてしまう可愛い猫とか、一瞬で人の心を夏休みに戻してしまう夏草を刈った香りとか、透明な紺色の涙の香りのする夜の空気とか、どうして、どうして別れなくちゃならないのかな。心の奥では、手を合わせたいと思うほどに愛し礼賛しているというのに。自分の心の器では認めきれないくらい、こんなにも奇跡だと知っているのに。

いつかはこの瑞々しい星ですら、太陽の膨張で焦げて真っ白な灰になっちまうなんてさ。いつかは、世界総あしたのジョーかよ。これほどの色彩を、これほどの思い出を、失うなんてさ。大気圏の膜に守られたこの細胞の運命は、なんでそんなに切ないストーリーなのかな。惜しすぎて、神を恨むほどじゃないかよ。そして、ああ、そう思うのは愚かだね。それを味わっているのも、神さま自身だと言うのにね。そうわかっていても、寂しいものは寂しいんだよ。でも、これが味わいたかったんだよな、神さまは。だから、わたしを通して味わえばいいよ。その寂しさを、馬鹿みたいに経験してやらぁ。

わたしたちは、経験が欲しいんだ。だから、どんな経験だって、味わってしまわなきゃ気が済まない。だったら、どんな経験にだって、優劣なんかないのだ。悲しいのも、嬉しいのも、恥も緊張も逃走も。味わって通過したいのだから。

だから、過去はなんだって花丸の合格なのだ。経験したから、合格。たとえばそれが、ちらちらと長年つきまとうような、微妙に腹黒くて、だからといってなにも特別じゃない、よくあるみっともない後悔ですら。それでいい。神さまは、そんなことすら奇跡の時間と宇宙エネルギーを費やしてやってみたいほどに、無邪気なんだもの。かわいいな。

前世のことを考慮しなければ、人はこの世に知識も経験もゼロで生まれてくる。それは、ドラクエで言ったらレベル1の状態だ。

だからね、そうやって生まれてきたのだもの、ちょっとでも経験したらそれは成長だと思う。レベルが上っている。その経験が、ちらっとでも親の顔を見たら怒られそうだから下を向いたままでいるとか、あ、よろしく、と言ったときの彼の顔が少し微笑んでいたことがずっと朝から頭から離れないとか、自分の悪口を言われているのがわかっていても気づかないふりをするとか、どんなどんなどんな経験も。

大切なのは、それを存分にやったら、もう自分はその経験を卒業していいのだと気がつくことではないかな。もうやった。だから反復しなくていい。もう終わったことだから。

経験にジャッジなんかしなくていいから、大抵のことはなんでもやっていいから、終わったら別れることだ。人間らしさ全開で言ったら、離れたくなくて、切なすぎてなにかをアッパーカットしてやりたいくらいでも、終わったものは仕方がないと、知っていることではないかな。

終わったところに自分を閉じ込めないでいることは、勇気のいることだ。この全宇宙のなにもかもが変化し、なにもかもが別れる運命にあるという、究極の切なさを認めるだけの勇気がいる。

わたしは毎日毎分毎秒、死に向かって寿命を縮めている。
どんなにそれを忘れていようとも。
どんなにしがみついているものも、終わっちゃったんだ。
昨日の自分すら、二度とお目にかかれない存在だ。

さよなら。なんでも、さよなら。別れるけど、別れるから貴重すぎて貴重すぎて幸せだよ。いつかあの世から、UFOキャッチャーでとった、ありふれたぬいぐるみすらも、奇跡だったと思ってやる。それくらいにこの世を愛して、切なさで揮発してしまうほどに愛して愛して別れてやる。

歌謡曲とかさ、がんもどきとか、爪を切る音とか、畳の匂いとか、好きすぎるんだよ。大好きなんだよ!!神に舌を出してでも、絶対に忘れないよ。

今のなにもかもと別れることを知っていながら生きることを、勇敢に生きるというのだろう。それを理由に、切なさいっぱいでこの世を愛して生きることを。誰もがそんなにもひとりぼっちで、その瞬間瞬間のあり方が川に流されて消えていることを、忘れずに生きることを。

切ないね。でも、人は切なくていい。

今日は、今このときの思いを、一気に一筆書きで書いてみました。
読んでくれてありがとう。

それではまた、明日ね。


毎日無料で書いておりますが、お布施を送っていただくと本当に喜びます。愛と感謝の念を送りつけます。(笑)