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「エンジェル投資」への思い

この投稿に興味をもってくださり、ありがとうございます。

株式会社A&I 
岡 美智子と申します。

エンジェル投資家倶楽部という
個人投資家で構成されるコミュニティを運営しています。

https://www.aandi2020.com/

「エンジェル投資」という単語を初めて聞く方もいらっしゃるかと思います。

実をいうと、私も5年ほど前まで
この単語は私の人生の中にはありませんでした。

会社員だった私は起業とか、出資とかいう単語とは無縁の世界にいました。

会社員時代から副業のような形で株式投資をしていた私は
いろいろな、みなさんのわからない、めんどくさいを
伺っていた経緯から
最終的には1,000人規模の
投資家コミュニティになったのですが

ある投資家さんとの会話で

「起業とか、事業を頑張っている人を応援することってできないのかな?」

と、ご相談を受けたのがきっかけで

「エンジェル投資」という方法があることを知り

投資家さん達から依頼された形で
手探りながら

知識0、ガチなエンジェル投資家さんとの人脈0
の状態で2020年2月に株式会社A&Iを立ち上げました。

この話をすると邪推されるので
ここではっきりとお伝えしておきます。

株式会社A&Iは100%私が株主です。
弊社の個人投資家さんには
私や起業家を食い物にしようと考える
いわゆるデビルエンジェルはいらっしゃいません。

いろいろなところから弊社に出資させてほしいと言われますが
すべてお断りさせていただいております。

暖かい応援は甘んじてうけておりますので
鉄の女でもありませんww

話を戻しますね。

エンジル投資=創業間もない時期(シード)で出資をする。
という定義が一般的なのですが

エンジェル投資をする人のモチベーションは様々なので
エンジェル投資に対しての定義も理解も本当に様々でグラデーションがあります。

ベースとしては、誰かのためになりたいし、役にたちたいし、応援したいんです!!!

とはいえ、投資ですからもちろん、がっつりROI(投資対利益)を求める方もいます。

投資家さんそれぞれに
判断軸や思いがあって当然ですし
私はそれぞれのお考えを尊重しています。

自分の支援が誰かの何かの役に立つことって
シンプルに嬉しいですし、楽しいんです。

それは、相手の顔が見えるか?役に立っている体感があるか?
成長が見える等々があるからだと思うのです。

出し手からするとそれは非常に重要です。

日本には寄付文化がないといわれますが、
篤志家の存在やもあいのような
共同出資の仕組みは日本のコミュニティの中には存在しています

大規模震災のような時に寄付金が集まる傾向があるのは
その集めた寄付金がどのように使われるのか
誰のためになるのかがわかりやすいからではないでしょうか?

でも、寄付が根付かないのはなぜでしょう?

これは、私の持論なのですが

寄付は課題の根本的な解決にならないからです。
(「寄付」という文化、行為を全否定はしていませんのであしからず。)


ご存じでしょうか?ユダヤ式の次世代への恩送りの仕組みを

古くからユダヤ人の歴史は迫害と苦難の歴史でした。

歴史上長い間教育機会も、職業選択の自由も、土地の所有権さえも持つことができませんでした。

つまりほぼすべてのユダヤ人が「極貧」状態だったのです。

そんな中で一番の財産は学習を最優先する伝統です。

いつなんどき追い出されても、逃げなくてはいけないときも頼りのなるのは自分の「アタマ」すなわち「頭脳」です。

すなわち「子供の教育」です。


基金・ファンドからの投資のエコシステム

この図のように
若いうちに起業をしてビジネスをし
財をなして投資家となり、後世に投資をしていく。

こういったことが社会の仕組みとして成り立っているのです。
結果的にユダヤ人が世界経済を事実上動かせる大きな力を持ったことは偶然ではありません。

日本でも、同様に、若い世代への「教育」は重要視される文化はあります。

しなしながら、その教育の結果が

「ビジネスを起こして、自活でき、かつ経済を回せる人間」

ではなく、

「何かに属して高収入や権力を得る=安定・出世した人間」

を目指しており、根本的にゴールが違うのです。

また、日本では、起業したらずっと経営者で居続け、
事業継承や遺産相続などで頭を悩ませますが

ユダヤ人はそもそも引き際(引退)を事前に想定して
自分の人生をデザインしています。

その差が時価総額ランキングで日本の会社が0という
世界経済競争の結果に表れています。

日本経済の活性化はスタートアップだ!と
日本政府が(いまさらその仕組みに気が付いて)動き出したのです。

ここで、私の原体験を

私は石川県出身で人口3万人足らずの地方都市で生まれ育ちました。
(SNS等でフォロワーさんが3万人以上いる方は、地元の人口よりも多い!と自分だけわかる指標ですww)

父は会社員、母は専業主婦。
両親ともに高卒。

親の希望は高卒で、地元で就職することでした。
兄は高卒で公務員です。

高校のチョイスも公立2択
家から一番近い高校に進学するのですが

地元では進学校扱いの高校だったため
成績順でクラスが決まり
自動的に国公立進学クラスに割り振られ

気が付けば地元の国立大のみが志望校で
そこに受験できる学力があれば嫉妬される

お互いの成績を探りあい、順位を気にする
陰湿な空気感

今でも、思い出したくない高校生活でした。
(誰だよ、高校生活が青春っていったやつ。くらい腐ってました)

中学時代に同級生の集団無視にあったことのある私

それは今となっては、
そういう環境にいたからだと
外に出て思うのですが

当時はそれが一生続くと思っていました。

そんな中で、
私には「進学」という唯一の
切り札的な選択肢があったのです。


何も知らない、わからない、見えていないながらも
自分なりに考えて、調べまくって
最終的に自分に未来があると感じた京都の私立大学を志すのでした。

反対されるのは100も承知の上で、勇気をだして母に相談したところ

母は案外とあっさりと
「お父さんには事後報告にしなさい」
と私の計画を応援してくれ
いろいろと助けてくれたのです。

地元の国立大学にも合格して一応学力担保の面目は保ち、
選択肢がある状態で私は京都に行くことを父に告げたのでした。

「お前は自分の意思を意地でも通すからな。」

と、自分とよく似た性格の娘の決意を否定することもなく
意外とあっさりと受け入れてもらえたので今があります。

実は、その背景にあったのは祖父母の存在でした。

高校1年生の時に祖父が亡くなり、
その祖父が持っていた北陸電力の株を父が相続し
のちにそれが私の大学の学費の原資となり

祖母が存命だったので、彼女の年金が
私の学生時代の仕送りの原資となりました。

田舎あるあるの長男重視文化で
好きで女で生まれたわけではないのに

父からは
「女は勉強ができても仕方がない」
「嫁に行ったら終わり」
と言われて育ち

母は、私の勉強や学校生活には無頓着で
成績が良くても
クラスや、生徒会、部活で何かしらの長がつく立場になっても
特になく

祖父だけは唯一、私を自慢に思ってくれて
成績がいいときにはいつも満面の笑みで褒めてくれ
可愛がってくれました。

私にとっての唯一の心の支えだった祖父。

また祖母は母に「女だからこそ学(ガク)をつけて自分で生きていけるようにしてやれ」といったそうです。

これらの話は祖母が亡くなった後に聞くのですが、
このエピソードは思い出すたびに涙腺崩壊します。

この祖父母の存在がいつも私を勇気づけてくれます。

祖父母はユダヤ式の恩送りの仕組みなんて知らなかったと思います。
明治生まれの人はそんな思想を次世代に対して持っていたんです。

今の私があるのは、祖父母からの資金と思想両方の
「エンジェル投資」があったからです。

私は今、会社の代表として、事業を行い、誰に頼ることもなく自活できています。

自分で人生を決める選択肢を持つことができました。

そんな私の原体験と現在の事業、まさに点と点がつながって現在があります。

次世代に投資をしない国に、未来はないことはみんなわかっています。

でも、明治の人たちが持っていたような価値観がいつのまにか薄くなり
目先のお金にならないこと、時間がかかることを
敬遠し続けた結果が今の日本です。

ここでお金集めの方法論を

ちょっと想像してみてください。

全日本国民が1人1円づつお金をだしたら?

1.2億円になります。

10円なら12億円
100円なら120億円
1000円なら1200億円です。

あなたが思っているよりも億単位のお金が簡単に見えませんでしたか?

理想論かもしれませんが、
一人一人がわずかな金額でも出せたら
大きな力になり
誰かを金銭的に支援することは可能
ということはご理解いただけると思います。

そのお金をビジネスや運用に投資
その、利益、運用益で
またさらに投資を続けていくという流れです。

ノーベル賞や海外の大学はそうやって
元本を減らさないような仕組みになっており
だからこそ時間のかかる人や技術開発に投資ができるのです

寄付だと、使って終わり。
もしくは、もらって当たり前となり
常に誰かからのお金をあてにするようになるのです。

今の日本は国からのお金、補助金
大企業からのお金をあてにして成り立っています

そういった社会の課題を解決するために
仕組みを変えようとしているのが起業家なんです

FUNDINNOさんが旗揚げした
株式型クラウドファンディング

Sansan創業者の寺田さんが立ち上げた
神山まるごと奨学基金

https://jp.corp-sansan.com/news/2023/0309.html

これらは心あるエンジェル投資的な発想が起点です。


Appleのスティーブ・ジョブズが生前のこした言葉に

「コネクティングドット」

というものがありますが

私の立ち位置はまさに点と点がつながった状態です。
まさに使命だと感じています。

私の点につながったあなた。
この出会いがあなたの人生の点にもなれば嬉しいです。


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