詩は意味よりリズムだ
吉本隆明曰く「詩は意味よりリズムだ」
こう発言したのはサカナクションの山口一郎。銀座のアップルストアでそう語った話が shiraber さんのブログ にあった(2012年3月28日付)。
そうか。完全に同意。
しかし、吉本じしんの詩となると、分からぬ。分かるように思える詩もあるけれど、そういう詩はめちゃくちゃ好きだ。たとえば。
未来は架空であり過去はみんな幕の外である (「老工夫」)
こういう詩行を読むとあたまをぱっかーんとど突かれた心地がする。なぜだろう。理屈ぬきにそう感じる。
分析できないこともない。架空 - 過去 の /k/ の頭韻。さらに、未来 - みんな - 幕 の /m/ の頭韻。とくに 架空 - 過去 のような音はヒップホッパの好物だろう。実際、このままヒップホップのリズムに乗せて歌えると思う。もう一つ。
異聞に属する祈りのうた (「(海の風に)」)
くーっとのけぞるくらい、いい。この「(海の風に)」という詩は全篇いい。
以上、『吉本隆明初期詩集』より。この詩集について サカナクション・山口一郎さんも愛読 戦後最大の思想家の歩みは、この詩集からはじまった という書評記事もある。
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