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歴史的使命

Miyaviの歌 'The Others' を分析してみて得るところがあった。歌詞にこうある。

Who named the countries
Who built the walls
We fight for money
While they print it all

Instead of rifles
We play guitars
Sing for survival
That's just who we are

陰謀論者なら〈通貨を刷る〉云々のところでいろんな名前が浮かぶかもしれない。通貨発行権者こそ真の支配者と、「かれら」自身、考える。

だけど、われらの Miyavi はテリーをもつ。生存をかけて歌う。〈その他大勢〉は世界中のいろんな人種だ。通貨をにぎる者とは使命感がちがう。

そんなことを考えているとき私淑するシスターの言にふれた。

I am called to make the world a better place, a more just place, a more meaningful place, a safer place. It is a call in history, a vocation in time.

[Sister Stan, 'Stillness: Through My Prayers', p. 212]

世の中をより良い場所にせよ、より公正な場所とせよ、との召し出しを受ける。それを「歴史的使命」と呼ぶ。この 'just' や 'history' の語にはキリスト教神学の背景がある(「義」や「歴史に介入する神」)。が、〈より公正〉な世を歴史上のこの時点に実現しようとする使命感と、ギターを手に取り〈その他大勢〉のための歌を唄おうとする意識との間に大きな隔たりは感じられない。

#コラム #詩 #シスタースタン #使命 #公正 #歴史 #Miyavi

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