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こどもの思いが見せてくれた世界

「地球は、かわいそう!
こんなに、モクモク、モクモク
煙だらけにされちゃって。
こんなに、たくさんの車に
からだの上をゴロゴロされて。
それでも、黙っているなんて!」

お出かけの途中、10歳になる娘ちゃんがボソッと言う。

ゴメン、そんな事、お母さん考えたことなかった。
いや、感じたことなかった。
否、意識したことすらなかった。
地球が自分と同じように生きているって認識しているんだね。

そういえば、夏の終わり、あちこちで虫さんたちが
仰向けになってコロンとなっているのを見つけると
娘ちゃんはサッと駆け寄っていって両手を合わせていたっけ。

動物も、虫も、お花も、石ころも、自然界に存在するもの
すべてが自分の仲間っていう感じだよね。

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でも、もしかしたら
娘ちゃんこそが本来の私たちの姿なのかもしれない。
外見がどうであれ、みんなこの地球に生きているんだから。
誰が主役であるわけでもなく、脇役であるわけでもない。
まあるい地球に育まれて、生かされているのが私たち。

おとな達は、人間は偉いみたいに思い違いをして
自分たちのためなら、この地球上で何をしてもいい、
そんなエゴの思いで突き進んで来たのかもしれない。

うん。
お母さんは、娘ちゃんの言うことが正しいと思う。
無邪気な子どもだからこそ、真実に気づくことができる。

地球は生きている-。

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