将棋のマスクなし反則負けを通して考えたこと
どーも、ゆーすけです。
2022年10月28日にA級順位戦永瀬拓矢王座-佐藤天彦九段戦において、
マスクの不着用を理由とする佐藤九段の反則負けが発生しました。
この出来事は様々な面で波紋を呼んでいます。
そこで今回は、起こった事象を整理し原因を分析した上で、自分の生活にどう生かせるかを考えてみることとします。
事実の整理
当日におこった出来事を整理すると以下のようになります。
佐藤九段が対局中にマスクを外す。
永瀬王座が日本将棋連盟に相談。
臨時対局規定に則り、反則の裁定を下す。
臨時対局規定は以下のように運用がなされています。(日本将棋連盟HPより抜粋)
原因
なぜこのようなことが起こってしまったのか。
一言でいえば、当事者意識が欠如していて、
指摘がなかった(対応しなかった)からだと考えます。
問題は誰が?ということです。
それは連盟の上層部や現役棋士だけでなく、将棋への興味の有無に関わりなく日本語を読める人全員です。
なぜか。
この対局規定は週刊誌、スポーツ新聞、インターネット配信などあらゆる媒体で公開されているパブリックなものだからです。
どこか「自分は引っかからないから」「将棋をしないから」と当事者意識に欠けていたのではないでしょうか。
現役棋士
この出来事のあとに規定がおかしいと声を上げた棋士の方々がいらっしゃいます。
おかしいことにおかしいと声を上げたことは一人の人間として尊敬します。
しかし、なぜ8ヶ月も放置をしてしまったのかということを振り返っていだだきたいです。
外野
SNSで指摘をした、コメント欄で批判したという人がいるでしょう。
ただそれは「指摘」ではありません。
指摘するとは相手に、ここでは日本将棋連盟に「伝える」ことです。
SNS、例えばTwitterに書き込んだところで果たしてその意見は届くのでしょうか?
相手のもとに届かない限り、それは自己満足でしかありません。
もちろんこの記事も自己満足です。
連盟執行部
対局規定は2月のうちに拡散されていました。
やむを得ないならばなぜ、臨時対局規定廃止の条件を決定しなかったのでしょうか。
8ヶ月もあるのならば、条件を定め、数回見直すことができたはずです。
その理由の1つとして、競技団体特有の事情があげられます。
それは「実績=団体での立場」となりがちだということです。
この規定に反対していた日浦八段はタイトル出場経験がなく、立場が低くなりやすかったことが想定されます。
それ自体が悪とするつもりはありません。
しかし、そうではない人の意見にも耳を傾けることが必要ではないでしょうか。
今後自分がどう生かすか
自分がこの騒動で感じ、今後に生かせると感じたことをざっくりとまとめてみました。
あらゆることに関して当事者意識を持つ
自己満足で終わらない。相手に要望し、行動に移してもらえるような行動をとる
一旦、意見に耳を傾ける(傾聴する)
「ルールはルール」の本当の意味
「ルールはルール」という言葉が、ルールの見直しに後ろ向きの姿勢を表す言葉として使われています。
自分も「ルールはルール」だとは思っていますが、それには前提があります。
ルールが不条理であった場合、それに直面する前にルール改定に向けて動くべきであるということです。
理想論かもしれませんが、
ルールが邪魔になる前にルールを変えていく
「ルールが邪魔」と然るべきところに然るべき手段で伝えていく
ことが必要だと思います。
ルールを守ることとルールを変えることは、決して矛盾するものではありません。
だからこそ、実現のために当事者意識を持っていく必要があると思います。
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