実際に、フリーランスを一年やってみて。
2022年3月にフリーランスになり、本日でちょうど一年。
ここまでやってこれたのも、ご発注いただく方々と家族あってだなとしみじみ感じています。(尾島さんやxinさんtaiheiさんには改めて感謝)
近況報告を目的に「実際フリーランス一年やってみてどうだったか」を綴ってみます。
どんな仕事をしている(いた)のか
Spice meのサービスデザインとブランド構築、マーケティングを行いつつ、Tokyo Art BeatやFUN FAN NFTのプロダクトマネジメントをしていました。
Spice meでの仕事
Spice meにスクラム方式を試しに導入したり、ECサイトのディレクションやオフラインでの販売会の会場構成とプロジェクト進行管理、さらには広報PRなど多方面で対応させていただきました。
Tokyo Art Beatのお仕事が急増してしまった都合、今はおやすみを頂いております。
Tokyo Art Beatでの仕事
2021年11月にリニューアルした「Tokyo Art Beat(アート系のウェブメディア | tokyoartbeat.com )」のプロダクトマネジャーを2022年1月から務めています。
リニューアル後、PDCAを回して改善をするという目的で入るのですが、気づけば事業をどうスケールさせるかや、そのためにプロダクトをどう変化させるべきかといった事業開発面も伴走しています。
今夏にまたアップデートをかけるので目下やることが沢山です。汗
FUN FAN NFTでの仕事
2022年10月ごろからStartbahn社がもつウェブアプリ「FUN FAN NFT」のプロダクトマネジメントサポートをさせていただいております。
ユーザーのサクセスした状態を定義したり、改修すべき箇所の順序を整えたり、すでにいるPMの方とともにPMFに向けてどうすべきか毎週議論を重ねています。
社員時代との違い
大きくは時間の使い方がより自由になりました。
堂々休みやすくなった
給与ではなく準委任契約による時間給なので、やらなければお金が入らないだけというシンプル構造ゆえに、「休もう!」と思ったら清々しく休める利点があります。
また請負契約による成果ベースの仕事の場合は、さらに時間の制約がないので、期日までに成果物を出せばいいと考えれば、「今日の午前は思い切ってインプットに充てよう」と決められます。
所得に大きな差はなし
お金は正直なところ社員+副業のころと大きくは変わらず。
ここでは「所得」を「収入から経費と税金等を除いたもの」としますが、国保や住民税など結構な額が出ていく上、将来かかる所得税を鑑みて予めセーブすると、使える額は大して残りません。
給与収入の頃と違い、売上金が入金されても「これは幻だ」と思うようにしています笑
正直な感想
率直なところ「生きる難易度あがったけど案外やれるぞ」という感想です。
フリーランスは生きるための「全種目競技」感がある
会計知識がところどころで必要になったり、契約書つくったりor査読したり、請求書や見積書をつくり、帳簿を整えて資金繰りの予定確認したり、なかなか慌ただしい日々です。
もちろん継続して発注を受けるために、業務にも精を出します。
これまでは、社内外の誰かが代わりにやってくれていたことも含めて、すべて個人事業主がやるのはなかなか大変です。
そして、数ヶ月先まで絶対に収入が安定してるとは言えない状況。
この不確実さを狭めるよう日々努力するのがなかなか骨が折れます。
しかし、案外なんとかやれております。(辛うじて)
会計初心者の本をもとに手探りで仕訳をしながら理解したり、できないことができていくのを楽しんでいます。
見えてきたフリーランスの弊害
フリーランスをやってみて感じた主な弊害は「個人でできることの限界感」です。
個人のままだとやりたいステージに行きにくい
micawayaという屋号でフリーランスを始めましたが、すでにいくつか法人じゃないとお取引できないケースも見えてきました。
そして、案件も徐々に増えている中で「これは切り出して誰かに任せたい」というものも増えてきました。
なにより、ゆくゆくはクリエイティブファームを日本で築きたい自分としては、やはりフリーランスでありつづけるのは遠回りではと思うように。
これからどうするか
日本でまだ「サービスデザイン」が根付いているとは考えておらず、そこを強みにしたチームを作れたらなと思案してます。
先述のとおり、将来サービスデザインを基軸としたクリエイティブファームを築きたいとも考えています。となると、今後は個人事業ではなく法人で進めるのがよさそうです。
ちょうど1年とキリもよいので、今年は法人設立を進めてみます。
【おまけ】 もし脱サラでフリーランスをやるなら
ここでは従業員(サラリーマン)をやめて、フリーランスとして独立したい方に向けたアドバイス(お節介)を7つ書いてみます。
1.仕訳できるようにしておく
ちゃんと経費を仕訳して登録できるようになることがとても重要です。
これがわからないまま走ると「確定申告」という関所で泣きを見ます…。
2.独立は受注の目処がついてから
ある程度継続して案件が受注でき、それでしっかり生計を立てられるなら独立賛成です。
そうでなければまずは副業から始めましょう。
3.バーンレートを軽くしておく
フリーランスになると収入が不安定になり、また月によっては出張が多いなど支出もまばらに。
独立してすぐに毎月各種ローン支払いなど固定支出が大きいと、続けるのは結構大変です。
4.万が一の債権回収リスクに備える
発注主も場合によっては資金繰りの問題で委託費を払えないあるいは遅延する場合があります。
万が一のために「ハートビートインカム(生きる糧)を2~3ヶ月分確保」や「リファクタリング(請求書の買取)」などの備えをオススメします。
5.「Win-Win or No Deal」を徹底する
取引が成立しにくい場合で、ふと「フリーランスなんだからこのくらい我慢するべきかな?」と考えがよぎりますが、取引がWin-Winで成立しないとき、思い切ってNo Deal(不成立)で終えるよう心がけましょう。
断ってスロットを空けておくことで新たな話を受けられますし、何より公正さの欠いた取引下でいい仕事を目指すのは精神衛生上よくありませんので、やめましょう。
6.プランBとして再就職をちゃんと視野に入れる
ここは、気取らずカッコつけず。
うまくフリーランスで事業が回らないのであれば再就職も一手です。
7.きっちり働き、しっかり休む
ある種の働きホーダイ状態になるので、つい無理して頑張ろうと思えば頑張れますが、勤務時間をきっちり決めてしっかり休みましょう。
本当に身体が資本なので、とにかく睡眠時間は確保して健康維持を。
そして、残業時間の代わりに学習時間を設けるのがとにかくお勧めです。
やはり、読書や新聞購読は本当に有効です・・・。
さいごに
フリーランスになって1年、ほぼ毎日筋トレをして体重が66.9kg→58.9kgに落ちました🙌 🙌 🙌 🙌 サウナに行っても恥ずかしくない体型になりました。
フリーランス初年度は、よい習慣を身につけるチャレンジが成功した一年でもあったんですが、その話は次回書きます。
おわり
サポートいただけたら、嬉しくて本屋に行くと思います・・・笑