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☆本#356 理系の天才 「すべてがFになる」森博嗣著を読んで

S&Mシリーズ1作目。
両親を殺したと言われている天才少女、四季。アラサーの彼女は、孤島のハイテク研究所で完全に隔離された状態で研究を続けている。

主人公のひとり、お嬢様大学生の萌絵はコネを使って彼女に対面する。

その後、鍵のかかった誰も入れない部屋で四季が両腕と両足を切断され、ウェディングドレスを着た姿で死体となって見つかる。偶然その場に居合わせたもう一人の主人公の犀川創平助教授と、萌絵が密室殺人に挑む。と言ってもふたりとも理系で、文系の探偵の考え方とはちょっと違う。

著者はこの作品で賞を獲り、デビューするも、解説によると、この作品は実は5冊シリーズの4作目だったらしい。1作目が少々地味だったようで、順番が変わったらしく、そのため、このシリーズは結局10冊に変更された。

主な登場人物は理系で、考え方が新鮮だった。合理的というより、最短的。それと、この作品の中の超天才の考え方や行動は、リーダー向きではないな、とか、いろいろ考えさせられた。1995年に書かれた作品だけどVRとか出てきて、古さは感じさせない。現在がやっと追いついたって感じ。

女性の数とかヒントがあってトリックの部分は比較的気付けるけど、そこはポイントじゃないかも。ラストが少々微妙な終わり方だけど、面白いのは変わりない。残り9冊も多分読む。


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