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☆本#508 タイミング「Die with zero 人生が豊かになりすぎる究極のルール」ビル・パーキンス著を読んで
著者はアメリカのコンサル会社社長。本書が初の著作。
本書のタイトル「ゼロで死ぬ」は、『「自分のための金」は生きているうちに全部使いきるべき』、という著者の主張から。
内容は端的にいうと、お金を使うタイミングとそれに関する提案。
つまり、働きすぎたり、お金を貯め過ぎたりしないで、若いときにしたいことを実行したり(「リスクを簡単にとれる時期を生かす」)、年齢ごとにしたいことを書きだして(バケットリスト)、それを実行したほうがいいという。
著者曰く、「人生で一番大切なのは、思い出をつくること」。
で、「限られた時間とエネルギーをどう使うべきか考えて、人生を最大限豊かに」しようと。
この発想のきっかけは著者がまだ20代で薄給だったころの経験から。著者は少ない中から節約して貯金をしていたが、同程度の給料の同僚は、会社を辞めて、借金をして外国旅行へ行った。そして、彼は数か月後に帰国し、ふたたび元の職場に戻った。著者は、再就職できるかとか借金とかネガティブに捉えていたけど、当事者曰く実際はそれほど問題ではなく、著者は彼が「記憶の配当」を得たと気付く。
アメリカでは資産を使いきれないまま亡くなっている人の割合が多いらしく、特に男性は亡くなる際、働き過ぎたことへの後悔が上位だとか。そのせいで子供との時間が少なかったり(いざ時間ができた時は子供が相手にしてくれなかったり)、したいことができるときには年を取り過ぎていたり、とか。
ちなみに、著者の経験や彼の集めたデータによると、収入は今後増加傾向らしい。なので、その辺に関する悩みは非現実的だとか。
『「金」「健康」「時間」のバランスが人生の満足度を高める』という部分は、確かに。
また、若い頃はリスクをとったり、健康に投資したりして、中年以降は時間を金で買うことが推奨されている。
Final countdownというアプリがあるらしく、著者は「人は終わりを意識すると、その時間を最大限に活用しようとする意欲が高まる」ので、利用しているらしい。
長寿リスクへの保険「長寿年金」という金融商品もあるらしい。
その他、著者によると、「死ぬまでに必要な金=(1年間の生活費)x(人生の残りの年数)x0.7」らしい。
日銀が3か月ごとに発表する個人保有の金融資産が過去最高額らしいけど、使うタイミングを逃した高齢者が多そうなイメージ…。
健康とタイミングって大事。
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