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☆本#47 幸せと筋肉「世界幸福度ランキング 上位13か国を旅して分かったこと」by マイケ・ファン・デン・ボーム

OECD(経済協力開発機構)の「幸福度の測定(How's Life)」という報告書でドイツが下位だったことから、原因究明で13か国旅して現地のひとにインタビューしたドイツ女性の本。

上位13か国

ちなみに、2020年の報告書でランクは上位は以下の通り。

1位 フィンランド
2位 デンマーク
3位 スイス
4位 アイスランド
5位 ノルウェー
6位 オランダ
7位 スウェーデン
8位 ニュージランド
9位 オーストリア

上位は北欧が多いけど、スウェーデンが思ったより低い。ノルウェーももうちょっと上でもよさそうな気がするけど、むしろそれ以上に幸福度が高い国が上位ということだろう。

億万長者が多い国は、スイス(5位)しか入っていない(ちなみに、1位アメリカ、2位中国、3位ドイツ、4位ロシア。調査会社wealth-x)。

日本は62位だけど、幸福の基準が世界と違うことが差を生んでいるのではないかと個人的に推測。幸福を精神的なものというより、物質的な状況も含めての幸福と定義しているというか。日々のささやかな幸せはカウントしていないというか。

著者は、上記のランク上位にある国以外に、コスタリカ、パナマ、オーストラリア、メキシコ、コロンビア、ルクセンブルクも訪問している。

現地の人々にインタビューし、「幸せの条件としてコミュニティやコンセンサス、つまりは他人と一緒にいること」で、「生きる意味は他社とのコンタクトから成立する」、「生きる意味を見出せなかったら幸せになることもむずかしい」ということに気付く。

「人生の意味」というと哲学的だけど、それを求めるには自分自身にとっても、そして隣人にとっても大切な人になる必要があり、幸せを運んでくれる条件は、相手と自分という2つの要素から成り立っている、らしい。

「子どもは、私たちを幸せにしてはくれない。だが不幸せをもたらすわけでもない」というのは深い。幸福度は妊娠中や誕生直後に最高潮に達し、出産後平均して0.5下がり、子どもが家を出た後ふたたび上昇するらしい。

そして、幸せは筋肉のようなもので毎日鍛錬(例:人に与える→自分も幸せになる)することが大事らしい。それと、自分を大事にすることも。

読んでいたら、海外旅行できない状況だから、一層旅をしたくなってきた。。。



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